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真実を歪める医療界

ウソを許してきた司法界


カルテ改ざん

石川寛俊 監修

医療情報の公開・開示を
求める市民の会 編

定価:本体1200円+税
(四六判、並製、136頁)
発行:さいろ社
カバーデザイン/都築俊雅
裁判になると必ずのように改ざんされるといわれる医療記録。
医師らによる「
証拠隠滅」や「事故隠し」は、
罪に問われるどころか
問題にさえされないケースがほとんど。
医療被害者を
冒涜する実態を多くの実例で明らかにする。

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監修:石川寛俊(いしかわ・ひろとし)
1949年、奈良県生まれ。弁護士。スモンや薬害エイズなどの巨大薬害訴訟をはじめ、これまでに200件以上の医療過誤訴訟を手がける。テレビドラマ「白い巨塔」の監修も担当。著書に『医療と裁判』(岩波書店)など。

編:医療情報の公開・開示を求める市民の会
1994年設立。公共的な医療情報の公開と、レセプトやカルテなど個人情報の本人・遺族への開示を求めて活動してきた。
事務局 勝村久司
Eメール czt02077@nifty.com
ホームページ http://homepage1.nifty.com/hkr/simin/
「改ざんしなけりゃ損」の医療現場
改ざんと偽証を採用する裁判所
あらゆる改ざんを許す検察庁
いったい医療被害者は何と闘わされてきたのか
目次

はじめに――ひどく病んでいる事故隠しの思想  石川寛俊


●序章 カルテ改ざんとは何か

 医療被害者は何と闘ってきたのか  勝村久司


●第1章 カルテ改ざん実例集

 カルテ改ざん指示書があった
――田中政春さんの事例
 カルテは記載不十分でよい、と判決
――海野淑子さんの事例
 カルテに10日間の空白
――内宮博さんの事例
 カルテ改ざんは医師の自由裁量?
――吉山俊司さんの事例
 カルテを改ざん、臓器を無断摘出
――山本真生さんの事例
 事故当日のカルテ無記入、看護記録なし
――赤羽楓馬さんの事例
 消えた分娩監視記録
――阿曽沼亨さんの事例
 大学病院医師による内部告発
――堤○枝さんの事例
 陣痛促進剤による被害を考える会に寄せられた事例
――出元明美


●第2章 “黒い地下室”の背景

 蔓延するカルテ改ざんの実態と対策
――弁護士アンケートから  岸本達司(弁護士)

 「白い巨塔」と「黒い地下室」  石川寛俊
(弁護士)

 医療界の隠蔽体質について  近藤誠
(慶応大学医学部放射線科講師)

 激変する医療制度  岡本隆吉
(医療情報の公開・開示を求める市民の会)


●第3章 Q&A カルテ改ざん、どうする?

 【回答者】石川寛俊・岸本達司・近藤誠・勝村久司


あとがき 石川寛俊

(本書は2004年7月14日に大阪で行われたシンポジウム「あまりにひどい カルテ改ざん」を元に構成されました)
「はじめに」より一部抜粋

 (前略)
 医療事故や医師患者のトラブルは、要求過剰な患者や事件を大きく報道するマスコミのせいだと医師たちが論陣をはっている。しかし交通事故の多発は、増えた街の歩行者や新聞報道に原因があるのだとは、ついぞ聞いたことはない。患者やマスコミが事故を作るわけでなし、事故を防ぐ手だても与えられないのに、犯人扱いされるのは合点がゆかない。 (中略)

 (医療事故は)アメリカでの調査統計からの推定値が正しければ、交通事故の3倍から6倍の死亡者数であり、労災事故の13倍から30倍もの人が毎年亡くなっていることになる。大変な数の犠牲が生まれているのに、医師団体も国も警察も、誰も医療事故の概数すら知らないのは驚きである。医療事故は、昔も今も、なかったことにされ続けている。

 交通事故が起きれば警察に届け出なければならないし、負傷者を救助する義務もある。労災事故では労働基準監督署が調査して、再発防止と事故責任の所在を明らかにする。それぞれ免許など資格剥奪を含む処分がなされ、刑事裁判での処罰もなされる。自動車保険や労災保険など被害者救済の制度も法定されている。

 医療事故では、何のルールも働かない。  (中略)

 医療事故では人が死んでも、法定の届出をなさず、なされた医療の事実を明らかにもしない。消毒液と生理食塩水を間違えて患者が死んでいるのに、病死と虚偽の診断書を作って、事故がなかったことにされてしまう。それに見合うようカルテも改ざんされ、不要な資料は廃棄されて、真相が闇に消される。  (中略)

 組織ぐるみの事故隠しは、自らへの責任追及をかわすための私利に導かれながら、「自分たちを守るため」すなわち「医療を守るため」と錯覚している点に特徴がある。

 カルテ改ざん問題は根が深い。犯人探しや専門技術的弁解を通り越して、医療のこの社会での存在意義まで関わるほどに、ひどく病んでいる。あるのに無いことにされ続けた医療事故と同じく、事故隠しの思想を根底から支えている体質的素因というべきものに近い。

 その実態が初めて、俎上にのせられる。
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