関西の激渋銭湯
チープに極楽。生きててよかった!
【滋賀県】の激渋銭湯 
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御幸湯 (大津市)
小町湯★ (大津市)
高見湯 (大津市)

容輝湯★ (大津市)
山の湯 ★(彦根市)
福助湯 (近江八幡)
清水湯 (甲賀市)
滋賀県の廃業した激渋銭湯
 
御幸湯

大津市御幸町3-8 →地図
077-523-0433
【営業時間】16:00~20:00
【定休日】水曜日


 上の若松湯からもう1筋、琵琶湖側の道沿いにある。歩いて5分たらずの至近距離。
 こちらも負けず劣らず渋いたたずまいだ。しかも玄関小屋根は銅ぶきのむくり破風、側面にはレンガ外壁も残っている。



 雨の音に混じって、風呂屋内部からの湯上がり会話が丸聞こえ。現代の都市では失われ切った生活音がここでは現役だ。
 暖簾めくるとすぐにタタキ。かたわらの古い木製下駄箱や板張りの上がりがまちから田舎くささがほとばしる。
 改装された番台にばあさんが座り、大音量でテレビを見ている。耳が遠いようだが愛想よし。僕の大荷物を見て「タオルやら持ってる?」とほがらかに声をかけてくれる。

 脱衣所はこじんまりした大津サイズ。板張り天井は白く塗られている。京都式ロッカーはアルミ製。柳行李が3つ、あとはプラ籠が積み上げられている。トイレは新しい。
 おや、浴室との間の流しスペースの半分がガラス張りの小部屋になっていて、中に何やらステンレス製の大きな機械が。ビールの醸造機かと思ったら浄化槽らしい。しかしこんな場所に誇らしげに浄化槽が飾られてるっちゅーのも初めての光景だな。
 その上部の欄間には、笹の葉の透かし彫りアリ。

 
浄化槽上部の透かし彫り

 浴室は京都~大津の古い小銭湯典型パターン。四角錘天井に大きな湯気抜きがあり、湯舟は男女隔壁に接して京都的タイルの深浅主浴槽。壁からジェット気泡が1本ずつ噴出している。
 設定温度41度と書いてあるが、さわってみるとどうみても44度はある。うれしいねぇ、雨の山を歩いた後だったので、これくらいガツンと熱いのを期待していたんだよ。さっそくジュワ~っといきますかい。
 出入り口寄りに副浴槽がある。こちらは少しぬるいが42度以上はあるだろう。

 そしてこの銭湯の見ものは、奥壁にある富士山のモザイクタイル絵。こりゃーなかなかすばらしい作品だ。

 
(左)清潔感のある、こじんまり浴室   (右)よかです~

 カランまわりは新しいタイルに替えられてピカピカ、下の溝も使い勝手のいい位置にある。
 雨降りだったためか終始貸切で、そのせいかシャワーは熱くなるのに少し時間がかかった。

 上がりは飲み物販売なし。帰る頃に他客が2~3人来た。
 シンプルで、湯が熱くて、懐かしくて、小奇麗。いい感じね。
(2005.7.3)

※追記:その後、息子さんが経営を継いでおられます。(2014)
※「レトロ銭湯へようこそ関西版」に掲載されました。
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小町湯

大津市逢坂2-1-17  →地図
077-522-8131
【営業時間】16:00~22:00
【定休日】月曜日


 これやこの行くも帰るも東海道。江戸からはるばる歩いて、この坂を越えたら京都山科どすえ~という逢坂山のさねかずら、その途中にしっかりとたたずむ銭湯が知るも知らぬも小町湯だ。
 小ぶりの唐破風玄関が目を引く。2002年に銅版で覆われたが、それまでは渋い桧皮葺だったというからじつに蝉丸だ。

 暖簾をくぐると横広タタキに古めかしい番台がある超古典的な小倉百人一首スタイル。んでそこに柔和なおばあさんが50年間ずっと座っていると。いやーやっぱりこれやこの。
 履物はそのまま脱ぎ捨てて、知るも知らぬもくつろいじゃう。

 脱衣所は格天井で、この高々とした広々感が行くも帰るも最高ね。
 んでまたそこに欄間の透かし彫りやとか福助人形なんかがあるという味わい深きさねかずら。

 すっぱんぽんのそのあとは、浴室で豪華なモザイクタイル画がお出迎え小町。男女ぶち抜きの富士山やとか、男女壁には巨大な熱帯魚なんかが描かれて蝉丸。ほんまに坊主か蝉丸。

 しかし俺的にさらに小町なのは、中央にある主浴槽および手前脇の気泡風呂に使われている細かいタイルの味わい、および床面から湯舟が立ち上がってゆくそのなめらかな蝉丸ぶりがあまりに小町すぎてこれやこの。
 給水部分のタイルづかいも相当な小町っぷりで蝉丸。四角錘の天井もまさしく逢坂山のさねかずら。

 そんなわけで、伝統的な大津の銭湯をしっかりと味わわせてくれる、旧東海道は逢坂山のさねかずら銭湯で小町。
 知るも知らぬも今すぐにでも、人に知られで来るよしもがな。実篤。
(2008.9.25)
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高見湯

大津市中央4丁目11−4 →地図
電話 077-523-2471
【営業時間】15:30~22:00
【定休日】火曜日


 めっちゃ歩いた登山のあと。京阪石坂線の島ノ関駅から徒歩5分、古くて静かなまちなみの中にたたずむ1軒の銭湯あり。

 
(左)看板が誇らしげ   (右)玄関下部の石張り風がよい

 中に入ったらまー、古いスタイルの脱衣場だこと。番台にはエー感じのおかみさんが座っておられる。
 ここは珍しくもスチームサウナに別料金50円が必要だ。廃業した神戸の王子温泉以来かも。

 
タタキ周辺、下駄箱、しぶいのぉ

 タタキの脇に2階への階段がトトロっているのも懐かしい。
 天井は平面な合板系に変えられているが、そこに下がる3枚羽の扇風機はかなりの年季だ。
 そしてここは脱衣箱が棚の一段のみで7つしかなく、あとはみな青いプラ籠を棚に乗せるだけ。このイニシエ方式がまだ大津に残っていたとは。
 浴室入口周辺は天井まで細かなタイルがびっしりと張られて壮観だ。

 
(左)誰も盗らん。盗るようなやつは来ん!  (右)入口上の不思議な赤ライトが気になる

 とりあえず俺も脱いだもんを青プラ籠に放り込み、棚に適当に置いて、浴室へ。
 湯けむり漂う、こぢんまり空間だ。湯船もコンパクトで、男女壁に沿って深浅の主湯、その隣に薬風呂、奥にはスチームサウナと電気風呂、手前には水風呂がある。浅い主湯の気泡がゴキゲンやわ~。

 湯船のタイルはすべて新しいが、入り口付近の壁には脱衣場同様に昔の細かなタイルがびっしり残っていて、イニシエの浴場風情を醸している。
 水風呂の水吐きライオンを撫でつつ、例によっての温冷交互入浴であっという間に筋肉ほぐされて足腰回復、そのかわり全身のエネルギーを風呂に吸い取られてフラフラやわい。

 風呂あがり、脱力半裸のまま飲み物を買って、おかみさんと少しおしゃべり。このあまり中身のない会話で心も脱力していくんよね。よか~。 
(2014年10月)

 
あ~スッキリ!
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容輝湯

大津市栄町17-10 →地図
【営業時間】16:00~22:00
【定休日】月曜日


 銭湯ファンの間では、大津ではもっとも有名な銭湯だろう。なんといってもこの巨大な唐破風がすごい。

 最寄り駅は京阪石坂線の唐橋前駅。唐橋と反対方向へ歩き、鳥居川交差点を右折、1筋目を左折してまっすぐ。駅から3分ほど。
 JR石山駅からなら、南へまっすぐ歩いてコインランドリー角を右折。8分くらい。

 破風屋根は銅で葺かれ、よく手入れされていて、すごいインパクト。建物自体はこじんまりしているから、なおさらだ。破風の下の「泉温輝容」の看板も立派。

 

 1年ほど前に来た時にはたしか左右の戸から入って真ん中に番台があるスタイルだったが、この日は左側だけに暖簾がかかっている。くぐると右側の戸の部分がフロントに改装されている。
 フロント式になったぶん脱衣場はやや狭くなったが、格天井など昔ながらの味わいはそのまま。しっくい壁も真っ白に塗りなおされていて、明るい感じがする。脱衣籠ごと入れる大きなロッカーは京都式だ。

 こじんまりした浴室へ。浴槽は男女仕切り壁側に、入浴剤入り気泡、深浅の主浴槽、ジェットの四角い各浴槽が1列に並んでいる。前はどんなだったか忘れてしまったが、改装してこうなったようで、タイルもピッカピカ。カラン周りもピカピカ。
 壁の白タイルと、奥の壁の渓谷のタイル絵だけは以前のままだった。

 
脱衣場から、浴室奥のタイル絵を望む

 このタイル絵、けっこうハゲている。作った当時のままの状態で残っているものもあるから、タイルの焼き方によって寿命が大きく異なるのだろうか。

 レトロな外観、改装されて清潔な浴室。両方のよさを味わえるお風呂屋さんだ。
(2004.03.19)
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山の湯


彦根市中央町7-33 →地図
0749-22-6020
【営業時間】15:30~21:15
【定休日】木曜日


日曜日の営業を再開されました!
(ヤナさん情報感謝!)


 不思議な銭湯だ。
 彦根駅から南西へ歩いて10分あまり。銀座街のすぐ北側の裏路地に入ると、ふっとエアポケットのような小空間が現れる。細い水路の脇に立つ、どっしりとした入母屋造りの銭湯。向かいには数段上がって小さな祠。
 狭い路地がこの場所だけふくらんで、余裕のあるスペースを生み出している。鄙びた温泉旅館のような風情と貫禄だ。

 
湯屋本体と棟続きの建物。経営者の住居か

 暖簾をくぐると狭い下足室。下駄箱の鍵は半数以上が失われているが、それより脱衣場への戸が開けっ放しで、あのぅ・・・女湯が見えまんがな!
 脱衣場へ上がると、木の番台も低い。開放的っちゅーかなんちゅーか。滋賀県の銭湯料金は355円という謎の中途半端設定だが、番台のおばちゃんは350円でいいと言う。
 この番台、格子状の装飾が施されていてなかなかいい感じ。

 脱衣場は高々とした格天井で、田舎銭湯としては余裕のスペース。浴室前の流し上部の欄間にはささやかな透かし彫りもある。
 が、なにより目をひくのは、浴室との境にあるガラス張りの中庭。これは珍しい。池があり、ちゃんと水が張られて金魚が泳いでいる。

 浴室へ。けっこう広いな・・・ん?
 な、なんだこりゃぁ~? これは変わったレイアウトですなぁ。
 銭湯の主浴槽というものはたいてい中央部または最奥部にデーンと鎮座しているものだが、ここはなんと、入口脇のすみっこに深浅2槽が並んでいる。なんでそんなトコに・・・あっそうか、脱衣場との境にある中庭に面して作られているわけか。
 形も不規則だ。深いほうは扇形、浅いほうカマボコ断面型でジェットつき。ともに湯舟のへりのタイルが新しく張り替えられている。

 で、浴室中央には何があるかというと、と、と、なんだこりゃぁ~、パート2。
 小さくて浅い浴槽がポツーンとある。湯はぬるい。そしてこの形、うーん、ゆがんだクリ型とでも言おうか。これまでの人生においてほとんど見た記憶のない不思議な形だ。横1.5メートル、縦1メートルくらい。さらに、クリの先端部分には細かいタイル張りの直径25cm高さ50cmほどの低い円柱がある。まったく用途不明。桶でも置けってか?
 最初はかかり湯のための湯鉢かとも思ったが、じっくり見るにつけ、この浅さぬるさ・・・こりゃ子ども風呂だわ。
 主浴槽からずいぶん離れて、真ん中にポツーンと子ども風呂。ま、真ん中にあればどこからでも子どもの動きを見ておくことができるわけだが。

 まだあるぞ。一番奥の片隅に扇形の浴槽、なんだこりゃぁ~パート3!
 ここにはまっ茶色のお湯が張られている。有馬の金泉並みに濃く、透明度1cmくらい。
 入ってみると、鉄サビのにおい。鉄分が多量に含まれているようだ。
 この浴槽の扇の要の部分には、厚いガラスで隔てられた水槽があり、中で巨大な和金3匹と鯉1匹が泳いでいる。
 で、このお湯、ひじょーにぬくもるわい。

 浴室が広々している割に、浴槽が対角隅に配置され、中央には小さな変形クリ風呂があるだけなので、余白スペースが妙に広く感じられる。不思議な空間だ。

 上がって、番台のおばちゃんに「あの茶色のお湯は何ですか」と聞いてみた。
 「5種類の薬を混ぜてある」
 「漢方薬ですか?」
 「いや漢方薬じゃぁない」
 「温泉の素みたいなもん?」
 「ん~まあそんなもんかな。中身は秘密」

 この情報公開時代、素っ裸の客を濃茶色の液体に入らせておいて、中身は秘密ときた。
 ロマンである。この秘密は永遠に明かされてはならないだろう。
(2004.6.12)

(Buttamanさんから「駐車場あり」との情報いただきました。感謝です)

 
夜の帳が下りるとさらにいい雰囲気
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福助湯

東近江市八日市東本町5-29 →地図
電話:0748-23-3678
【営業時間】16:00~22:00
【定休日】5と0のつく日


 八日市駅から本町商店街を抜け、さらに東へ。駅から10分少々歩いた町はずれにポツンと銭湯がある。
 手前の釜場入口らしき奥まった部屋に古い脱衣箱や暖簾が見え、一瞬そっちが玄関かと錯覚しそうなトラップ感がちょっと面白い。

 
(左)玄関、なんとなく洞窟的   (右)レトロな下足場

 中に入ると番台におばちゃんがいる。
 脱衣場の床はじゅうたん敷きで珍しい。木製脱衣箱のフタにはバスクリンみたいな緑色のガラスがはまっている。こんなん初めて見たぞ。
 その周囲には常連の預かり桶がいっぱい。隅には貫目の体重計。田舎の銭湯らしい脱力ムードが当たり前のごとく満ちている。
 昔ながらで、ローカル色豊か。わざわざ遠くの銭湯を訪ねたヨロコビを感じるのお。

 風呂場もなかなかの風情だ。まずは奥壁に大きく描かれた湖水のモザイクタイル画が目に飛び込んでくる。
 湯船は男女隔壁に沿って、手前から水風呂、デンキ、深い主湯、そして奥の浅い風呂が広く、カーブしながら張り出している感じがよい。湯の底にはタイルの鯉が泳ぎ、ネオンとジェットもついている。

 お湯の温度もちょうどええ。のんびりと浸かりながらよく見ると、男女境の壁に使われている8色のしましまタイルがかわいらしい。なんかほのぼのするわー。
 入ったところにはぴちっと桶が積まれている。お客のマナーのよさのあらわれね。

 地味ながらも地域色豊か、味わいのあるお風呂屋さんだ。 
(2015年1月)

※「レトロ銭湯へようこそ関西版」に掲載されました。
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清水湯

甲賀市水口町本町2-5-10 →地図
【営業時間】16:00~22:00
【定休日】水曜日


 ローカル線・近江鉄道の水口石橋駅から東へ徒歩数分。旧東海道の風情ある街並みの中に溶け込んでいる、昔ながらの小さな銭湯だ。

 暖簾をくぐって戸を開けるとすぐ土間に番台。ばあさんに355円という微妙な料金を支払ってから靴を脱ぐ。
 狭い脱衣場にはなんともいえぬ「ほっこり感」が充満している。天井だけ新しく水色に塗り替えられているが、鍵のない木のロッカーや使い込まれた板の間はまさしく、おばあちゃんの家状態。
 浴室の戸も小さく、少しかがんで入る。

 
(左)玄関と下駄箱周辺   (右)木のロッカー、木の長椅子

 超こじんまりの浴室には、タイル張りの湯船がポンと1つのみ。
 しかし全体的に清潔感が漂い、なんとも実に居心地がいい。客は僕一人。
 お湯ははじめ43度くらいでちょうどよかったが、体を洗っているうちにどんどん沸いてどんどん熱くなってくる。そこで水栓をドバーっと開けてうめる。僕だけだから好き放題に湯温を調節するうち、お湯はじゃんじゃかあふれて掛け流し状態となる。そこへザブンと浸かると、さらに湯船のヘリからザアアーーーっと。
 ひゅい~~~、極楽じゃわ~~。

 田舎のレトロ系にありがちなさびれた感じはなく、古いなりに小奇麗に管理されている。
 またこういうところは顔見知りの地元老人客ばかりということも多いが、このときは途中から若い層(といっても40~50代)が4人ほどバラバラと入ってきた。互いに知ったふうでもなかったから、新しい客がついているような印象を受けた。
 確かにここならリピーターになるな。

 どうということのない田舎銭湯だが、とても気に入った。こんなお風呂が近所にあったらなあ。 
(2003.12.26)
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