関西の激渋銭湯
チープに極楽。生きててよかった!
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金魚湯(栃木市)
花の湯(足利市)★
 
金魚湯 (玉川の湯)

栃木市室町3-14 →地図
TEL:0282-22-1865
【営業時間】09:00-22:00
【定休日】水曜日


 栃木駅から北へ7〜8分、巴波川を渡ってさらに歩くと、赤い鳥居の先に見えてくる。一目見て金魚湯、人呼んで金魚湯。

 
(左)あれやな!   (右)まさしく金魚湯、かわいい!

 正式には玉川の湯という屋号らしいが、やはりこれは誰がどう見たって金魚湯だろう。
 ここに限らず、正式な屋号ではなく通称で呼ばれている銭湯はたまにある。

 かつて100mおきに風呂屋があった時代には、屋号が何であれどうせ近所の人がみな来るわけだから、松竹梅とか第二〇〇湯みたいな、いわばテキトーなネーミングでもよかったのかもしれん。
 でも今や近所の常連だけでは成り立たない時代となった。新しいお客を呼ばねば継続できない。
 そんなとき、ネーミングやコンセプトが重要になってくる。

 ここ金魚湯は明治22年創業、現在の建物は昭和28年の改装時からそのままだという。
 それが栃木市最後の1軒となるまで生き残ってきたのも、誰にも愛され一発で覚えられる「金魚」というコンセプトを前面に出したことも関係しているのではないかという気がする。

 外観もよいが暖簾をくぐっても、古くから続く銭湯らしく豪華な造りだ。

 
(左)玄関書面のインパクト   (右)この彫り物

 
(左)天狗アップ   (右)下駄箱から入り口の戸も渋い

 中に入ると昔ながらの番台式だが、その側面にも彫り物いっぱいで、かつての銭湯栄華を感じさせられる。。
 旅行者然とした俺を見て、おかみさんが「タオル、せっけんありますか?」と尋ねてくれた。いやーこれたまに尋ねられるけど、この一言だけでその銭湯のイメージが数倍アップするなあ。

 番台の横、脱衣場との仕切りとして、天然木の屋久杉の切り株を円盤状にスライスしたぶ厚い衝立がある。
 脱衣場は昔ながらの脱力空間で、予想よりコンパクトだ。天井はマス目の大きな格天井。
 左手に100円リターン式ロッカーがある。よそ者もけっこう来るのだろう。むろん地元の常連さんたちは丸籠に放り込んでいる。

 浴室もわりとこぢんまり。奥に浴槽が並び、手前の洗い場は中央に島カランがある関東標準型。
 奥壁には海岸風景と海中に熱帯魚が泳ぐモザイクタイル画が一面に描かれている。その中央部に、この銭湯が「金魚湯」と呼ばれる所以となった水槽が組み込まれていて、小ぶりのワキンが20匹ほど泳いでいる。
 正直、金魚自体はたいしたことはない。そして浴室に魚が泳ぐ銭湯もときたまお目にかかる。
 だがそれを店のキャッチとし、名前を変えてしまうほど前面に押し出している銭湯は珍しい。

 湯船は左から深・浅・深と3槽が並ぶ。
 特徴的なのは、すべてが薬風呂である点だ。左ふたつは熱〜い「甘草」の湯、右端はぬるめの「じっこう」の湯。それらがジェットや気泡装置でブクブクなっている。
 さらに、各湯船の仕切りあたりには、狛犬や鯉や巨乳メスカッパなどの置物が鎮座している。来客を楽しませたいとの気持ちのあらわれやね。

 ダブルの薬湯は気持ちエエのぅ〜。すっかり長風呂して、上がりは牛乳飲んでしばし放心だ。

 ところで、この銭湯の最大のウリはじつは金魚ではなく、2階が宴会場になってて地元のジジババが連日風呂あがりに酔っぱらってカラオケ大会を繰り広げていることだ・・・と聞いていた。
 だがこの日、2階への階段は閉じられていた。
 どうなってるか尋ねようと思ったけど、やたらデカイ声でしゃべりまくる常連オヤジ客が来たため、結局聞けずじまいで店をあとにした。
(2015年4月)
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花の湯 

足利市巴町2541-1 →地図
TEL:0284-21-8538
【営業時間】13:30-22:00
【定休日】日曜日


 人生2度目の両毛線、25年ぶりくらい。夜もとっぷり暮れて足利で下りた。初めて来たけど、なにやら濃い雰囲気の街だな。

 駅から1kmほども歩いたあたり、旧遊郭かとも感じさせる趣き深いまちなみに忽然と現れる立派な建物・・・え? 銭湯か!
 頭をかなづちで殴られるような衝撃をともなう、堂々たる存在感。こいつはタダ者やないぞ。
 興奮しきったフロバカがこの角度あの角度とためすがえす惚れ惚れ眺めているうち、あっという間に15分ほど経過した。

 
(左)渋い看板の奥、脱衣所の格天井が見えている  (右)浴室の湯気の感じがまた

 
(左)にくい感じのオリジナルのれん  (右)たまりましぇーん!

 古い木の番台で湯銭を払う。
 脱衣所がまたかなりの年季で味わい深い。高い天井は折り上げ部分がしっくい塗りになっていて、中央付近から吊り下げられた扇風機のプロペラが回転中。
 隅に丸籠が積み上げられ、テレビを見ながら2〜3人の湯上り客がくつろいでいる。
 うーむ。なんか唸ってしまうような渋い空間だ。

 浴室へ。
 高々とした2段式天井、奥壁に沿って湯船が2槽あり、その上にペンキ絵のある典型的な東京型銭湯だ。
 ただしペンキ絵は富士山ではない。中央が大きく崩落した山体は磐梯山かなと一瞬思ったが、隅っこに「大沼公園」と書き込みがあった。駒ケ岳にしてはちょっと荒々しいな・・・。

 男女隔壁の端から端までを貫いて章仙のタイル絵がある。水面のまにまに松の生えた小島や東屋などが配置された、豪華にして優美な絵やおまへんか。
 いやー、やっぱりこの銭湯、タダもんやないで。

 床を覆う六角形の白タイルがまた渋い。でも年季のあまり床面がデコボコしていて、湯が排水されにくい部分もあり。
 ちょっと残念だが仕方がない。快適さよりもこの味わい深きタイル優先だ。

 湯船の湯は、2槽で熱さにやや差がある。奥壁にあしらわれた岩の部分から熱い湯が出てくる。
 やわらかなエエ湯じゃのぉ。

 上がりは飲み物を飲みながら脱衣所でしばしボーッと脱力。
 しかしこんな場所にこんな銭湯があるとはなあ。はるばる来た甲斐があったよまったく。  
(2010.8.11)
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