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【大阪市東住吉区】の激渋銭湯 | ||||||||||||
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温泉百万石 ★ (廃業) 昭和湯 △ (廃業) 都湯 →廃業銭湯(大阪市内) |
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温泉百万石 ★≪廃業≫
いろんな人に「はよ行け」と薦められながらもタイミング悪く未入浴だったこの銭湯に、ついに入った。 ウワサの銭湯は、おそろしいまでの超シンプル銭湯だった。このいさぎよさは関西激渋銭湯界の中でもトップクラスであることは間違いない。 近鉄南大阪線の矢田駅から南東へ徒歩約10分。交番の隣に大きな煙突が突き立っている。 格式ある温泉旅館を思わせる屋号は一般銭湯ぽくないが、よく考えたら石川県由来ね。 (左)屹立する煙突 (右)燃料の廃材が積まれている 大阪伝統の凸型正面も両脇の前栽に緑が見えずストイック。暖簾をくぐると、美しく磨き上げられたシンプル玄関が現れる。 (左)完全無欠 (右)ここで昼寝したくなるツルスベの上がりがまち 中に入ると、番台におかみさんが座っている。 脱衣場はけっこう広々としている。建物は古そうだが、壁のしっくいあくまで白く、男女壁も古いものが大事に使われている。天井からは2枚羽プロペラが下がる。 隅にマッサージ器が2台と椅子テーブルがあるが、他に余計なものが一切ない。 前栽にはきれいに剪定された松の木などが生えているが、地面には雑草の1本たりとも生えていない。 隅から隅まで徹底的に磨かれ、整理整頓され尽くしている。 ロッカーはアルミ製の新しいもの。 最下段のあまり使われない段は半分ほど脱衣箱が取り外されて、ガラスのショーケース状になっている。中にはトトロの小さな人形やタコブネの殻などが展示され、上品にライトアップされている。 この銭湯の装飾は、この1か所だけだ。 浴室はさらにストイックなまでの超シンプル、超清潔空間だ。 中央に四角い浅深浴槽がある。浴槽のフチは石で、周囲の座り段は石と肌色タイルが使われている。 風呂はこれだけ。気泡もジェットもなんもなし。深いほうが熱めだ。 カランは男女壁側に並んでいるが、鏡がない。反対の外側壁には鏡だけが並んでいて(もちろん立った位置)、カランがない。 出入り口の両脇に、水鉢と立ちシャワーがある。夏にはこれが嬉しい。 ここにもやはり余計なものは一切存在せず、昔ながらの古いタイル張り浴室が隅々までこれでもかと清潔に保たれている。参りましたと言うほかない。 継承されてきたスタイルに何も足さず、その魅力を最大限に引き出すべく磨き上げるという姿勢。それを貫き通す経営者の明瞭な信念・哲学と、日々たゆまず続けられる地道なメンテナンスの前には、ここをこうしたら、ああしたらというようなタワゴトが入り込む余地はまったくない。 どこか気高くすらある。師と呼んでもいいのではないか。 上がりは飲み物販売あり。C1000レモンを飲みながら、この美しく気持ちのいい空間でゆっくりと時を過ごす。 温泉百万石師。いついつまでもこのままこの地で燦然と輝き続け、弱まりつつある銭湯業界に範を垂れ続けてくださることを願う。 (2010.8.5) |
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昭和湯 △≪廃業≫
地下鉄谷町線の駒川中野を出たら、肌寒い雨がしとしと。こんなときは風呂ね。 阪神高速の高架沿いを5分ほど歩いて小さな橋を渡ると、右前方に煙突発見。正面にまわると、パステルグリーンに塗られたトタン外壁は新しいものの、造りはまことに素朴な銭湯だ。 (左)青く塗られた鉄製のオリがクール (右)その下のタイルも渋い 下駄箱スペースを抜けて中に入ると、美しい木の番台におやじが座って新聞を読んでいる。 脱衣場は昭和後期的な改装に、新しい感じのフローリング床。ロッカーも新しいものだ。でも中心におかれた木のベンチがじつに渋い。 目を引かれるのは、ロッカー上の壁に白人女性のヌード写真パネルが3〜4つ飾られている点。女湯の壁には風景写真が飾られているようす。ああ男の感性。 外壁トタンや脱衣場のフローリングから察して浴室も最近改装してるかな・・・と思いきや、浴室は改装の手が長らく入ってないぞ。ちょっと意外な感じ。 ほぼ中央部に石造りの深浅主湯だけが鎮座する古典的シンプルスタイル。湯船と男女壁の隙間だけ石畳の床が残存し、ほかは懐かしくも細かいタイル張りだ。 だがその床タイル、カランまわり、石の湯船、腰掛段など、どこもかなりくすんでいる。カランまわりはタイルのひび割れも痛々しい。 プラスチックの椅子も減価償却しすぎな感がある。でも湯水の出は快調なのね。 大阪市内で一、二を争うくたびれ系かも。メンテの弱さのゆえに古いものが残っている、という感じ。 クラシックな浴室は貴重だ。磨けば光りそうだけど・・・。(2012.4.11) |
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