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【大阪市都島区】の激渋銭湯 | ||||||||||||
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淀川温泉 みやこ湯 △(廃業) |
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淀川温泉
堂々。貫禄。 この圧倒的な存在感を前にして言うことなし。 JR大阪駅前から市バス34系統か57系統で10分ほどの「毛馬橋」下車、北西へ徒歩5〜6分。 下町のせまーい道を歩いてこんなとこに銭湯あるんかいなーと、フト右手の路地を覗いた瞬間、誰もが歩みを止めて呆然とするであろう。 路地の先は大型トラックも楽々転回できるくらいの広々した広場になっていて、その正面にまさしく無敵横綱のごとく、この堂々銭湯が鎮座している。あたかも天安門のごとくに。 松の木がスゴすぎる! そしてその正面屋号の堂々っぷり、その周囲のレンガタイルと青い飾り瓦、そして玄関両脇の前栽から鬼のように伸びた松の木。どれもがキマリすぎててコワイほどだ。 (左)カッチョえすぎる (右)夜にはこう光る! んでその左手を恐る恐る覗いて見たれば、とんでもない量の薪が積まれているぞ! 過去に目撃した薪の中で文句なしに最多量。 焚いて焚いて焚きまくり 暖簾をくぐって、広い玄関から広い脱衣所へ。内部は適度に改装されてイニシエ色はさほど濃厚ではないが、番台式で天井が高い正統派大阪銭湯スタイルだ。内装にはそこはかとなくゴージャスなムードが漂う。 そして浴室へ入るとここでもまた堂々の横綱相撲っぷりに圧倒される。 広い浴室のど真ん中にデーンと巨大な石造りの深浅主浴槽、いわゆる完全無欠の四方風呂。これが大阪の風呂でんがな的光景が手加減なしで展開される。 奥にはデンキ・ジェット・気泡が並び、右側に強力スチームサウナと露天風呂がある・・・んだけど露天は「当分休止」で池になってしまっているのが残念。 さらに出入り口の近くには水風呂と水鉢も揃っている。 タイル類の多くは新しいもので、壁画もないが、奥壁のゴージャスな天然石調タイルや、窓枠周囲に額縁のように張られたレトロなミニタイルがなかなかの味わい。 ともかく外観の迫力にひけをとらない、どまんなかの巨大な石湯船になみなみと満ちるお湯の堂々っぷりに、ただただ酔いしれよう。 (2011.1.25) 夜もカンロク |
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みやこ湯 △(廃業)
ある意味、大阪市内最ディープかもしれん。10年ぶりくらいに訪れたが、濃度はそのまんまだった。 地下鉄谷町線の都島駅から北西へ徒歩3〜4分。都島工業高校の校門前を通って少しいくと、看板も屋号もなんもなし、とにかく飾り気の一切ない地味な銭湯が左手に見えてくる。 よく見るとモダンな面持ちだが、見ようによっては納骨堂に見えなくもない。 どこかシュール 玄関から脱衣場に進むと、チープな新建材で昭和中期に改装してそのまんま年月だけが経過した感じ。番台のおやじはさらにくたびれた感じ。 浴室に一歩足を踏み入れると、古い古い石造りの世界に包まれる。 石畳の床は石と石の隙間が狭く、タイル溝になっている部分とモルタル固めの部分とが混在する。 石畳床は長年のうちに陥没したのか、排水の流れが若干よくない部分もある。排湯は湯船の裾をまわって男女壁下の排水口に流れてゆく、これも古いパターンだ。 ひとつあるだけの湯船とその周囲の段も言わずもがなの石造りで、とくに浅いほうのへりはカマボコカーブが強くて丸い。深浅を分ける仕切り石は、湯が少しずつ行き来するように一部が掘り下げられている。 ともかく、石でできるところは全部石ですませたるがな、という力技を感ぜずにいられない。 ところが無骨一辺倒かと思いきや、奥壁にはタイル12枚分に富士山が描かれた小さなタイル絵や、男女壁には岬に灯台が描かれたモザイクタイル画があったりもする。 にしても静寂。相客のおっさん連中も黙々と体を洗い、風呂に浸かって上がってゆくのみ。 タイムスリップというか、異次元というか、銭湯世界の奥深さに打ちのめされるような銭湯だ。 (2011.6.19) |
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