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正月早々、長崎で下痢をした。 ビール飲んで寝るときに浴衣をはだけて、うっかりお腹がヒエてしもたんかな…。 移動予定を変更して一日ユルユル市内観光に切り替えたが、夜にうっかりまたビールを飲んでしもて再びあかん。 翌朝もゲリラ活動が収まらないので、飲まず食わずで消化器官を休ませつつ、冷えた体を活性化させるために小さな山に登ることにした。 長崎から諫早方面への鈍行に乗ったら、左側に気になるトンガリが見えてくるのよね〜。丸田岳(333m)の南東尾根から3本の岩頭が突き出している。 ヒエの岳、というらしい。お腹のヒエた俺にぴったりではないか。 (左)このあたり (右)列車の窓から 今回は地図も何もないので、ガラケーでヤフー地図を見ながらテキトーだ。 長与駅で降りたら正面の丘の上に大規模な遊園地みたいなエリアがある。それを上って下って、目的の山に向かって谷沿いの道路を進む。 青線を歩いた。ピンク線は帰路 遊園地を越えて左へ下ると見えてきた 歩くほどにターゲットがずんずん近づいてくる。でもなんせ下痢腹かかえて飲まず食わずの病体だから、ジジイの散歩級にゆっくりゆっくり歩く。 やがて「丸田岳」の標識が現れて左折する。そこからは急斜面にへばりついた民家とミカン畑の間をグネグネに登る無理やりな簡易舗装路となる。 このあたりで、「慎重にゲリラ活動を遂行するゲ・リバラ」というフレーズが頭に浮かんで、ひとり笑いが止まらなくなる。 急斜面のミカン畑と稗ノ岳 上の地形図の赤線はすべてミカン畑のために舗装された急傾斜の道だ。 稗ノ岳は3つの岩峰から成っているが、そのうち北西端にあるいちばん大きな岩峰の根元まで舗装路が続いている。急傾斜の舗装路って、なぜか精神的にしんどいのよね。 そして稜線に乗ったところから最後のわずかなオレンジ線だけが地道、すなわち岩頭へのアタックルートだ。 稜線まで舗装路が続く 稜線に乗ると、目の前に稗ノ岳の岩峰がそびえ、その根元に比恵ノ岳神社がある。この岩峰そのものがご神体なのだろう。 比恵ノ岳神社。社はなく、岩の窪みに小さな石の祠がある 舗装路はそのまま稜線を乗り越してゆく。ここまで駅からヨチヨチ歩いて1時間弱だった。 祠の左わきに、岩峰へ登るためのトラロープが数本下がっているのが見える。 俺は鳥居の陰にリュックを置いて軍手を装着し、ポケットにカステラを1切れ忍ばせて、岩峰へのゲリラ活動に着手した。 (左)はじめは垂直に近い (右)頂上だ〜 途中の粗相もなく、ゲリラ活動はものの5分ほどでそのミッションを完了した。 山頂からは南方180度ほどの展望が広がる。足元がストンと切れ落ちているぶん、なかなかの絶景だ。 長与の町が見渡せる 隣の岩峰も見えているが登路はなさげ ここでようやく水分補給、そして一切れのカステラ……この日最初の食べ物、感涙! 下り道で下らないことを祈る! 下痢腹でも登れる山であることを証明した しばし山頂でぼんやり休憩してから岩峰を下り、登ってきたぐねぐね舗装路を下った。本来ならもっと歩きたいところだが、今日の目的は下痢腹治療なので無理は禁物だ。 帰りは遊園地を通らずに川沿いを下った。往路もこっちのほうがラクだったかも。 長与駅で列車待ちの間、駅の反対側にあるリンガーハットでチャンポンを食ったが、ヒエの岳の神通力により消化器官の機能が復活したようで、カステラもチャンポンも収まるべきところへめでたく収まった。 あとで調べたら比恵ノ岳神社は「難聴」にご利益があるとのこと。軟便は関係なかったか。 (2014.1.7登) |
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