こんなのでいいの? 助産師の教育

----もっと人間誕生の瞬間を大事にしてほしい!----
 助産師養成所を廃止して、4年生の看護教育で助産教育を開始する動きが全国で相次いでいることをご存知ですか?
 「専門学校から大学教育に切り替わるのなら、いいんじゃない?」と思った方・・・実はそうではありません。
 日本の助産師教育は欧米に比べてもともと低レベルなものですが、今回の措置で、それがさらに貧弱なものになってしまうからです。
 それはどうしてでしょう?   
(イラスト:吉田結貴)
●1年→半年に縮小!?

 日本の助産師教育はこれまで、看護師免許を持った者がさらに1年間の助産師学校で学ぶ仕組みになっていました(欧米では最低でも18ヶ月)。
 ところが4年制の大学教育に組み込まれると、最初の3年半で看護師教育と保健師教育、あとの半年で助産師教育という詰め込みになり、実質的に助産師教育は半分になってしまいます。大学によっては実質2〜3ヵ月というところもあるようです。
●実習10例、無理でしょう?

 日本では、助産師の教育実習として出産の介助を10例程度こなすことになっています(欧米では40例)。
 ところが大学での短期養成ではなかなか実習時期に分娩数が集まらず、大学によっては1〜2例しか実習できないところも出ています。
 それでも卒業したら「助産のプロ」。これで専門教育といえるのでしょうか? 教育の質の低下は、医療事故を引き起こす原因となり得ます。
●助産師不足なのに
 養成数を減らすの?


 現在、多くの助産師養成所では毎年十数人の助産師を養成していますが、4年制大学になった場合、養成数は実質1ケタになるところがほとんどで、さらに資格を取っても働かない人が35%います(全助協調査)。
 現在、助産師養成所へは県の内外から求人が殺到しており、県内の需要にもまったく答えられていません。
他にも問題はいっぱい。

県立で唯一の助産師養成所がなくなると、
看護師を経て人生経験を経て、助産師を目指す人はどこへ進学すればいいの?
毎年の受験者数は多く、それでなくても狭き門なのに・・・
大学の編入はあっても、助産婦だけの定員枠はなく編入は難しい。

でも今回の行革の提案では、これらはまったく議論されていません。

それでも「助産師養成所を廃止」ですか?

「となりのミドワイフ」に戻るホーム