関西の激渋銭湯
チープに極楽。生きててよかった!
【石川県】の激渋銭湯 
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清水湯 (小松市)
今江温泉 (小松市)

白山湯 ★(輪島市)
新橋湯 ★(輪島市)
(廃業)
恵比寿湯 ★(珠洲市)(廃業)
湊湯 ★(鳳珠郡能登町) 
松の湯 (鳳珠郡能登町)
(廃業)
浜の湯 (鳳珠郡能登町)
(廃業)
→金沢市内はこちら

清水湯

小松市清水町62 →地図
TEL:0761-22-4433
【営業時間】15:00〜21:00
【定休日】日、火、水、金


 小松駅周辺もかなり再開発が進んで、ごちゃごちゃした味わいが薄れてきた。
 でも商店街を横切って南西へ5〜6分も歩けば、モロに元遊郭なディープエリアがそのまま残っている。
 そこにおますのや古い銭湯が。しかも週休4日やと!

 
(左)この路地の左手   (右)タタキ

 たった3日の営業日というハードルは旅行者にとって高い。過去2回ふられているので、今回は事前に調べて来たぞ。

 余裕のない玄関はナナメにつけられ、入ると狭いタタキと番台があって、おだやかな笑顔のばあさんが座っている。
 脱衣場には息子さんとおぼしき男性がいて、ご高齢の大おかみを補助されている。これはどこかで見た姿…そう、大阪市住吉区の牡丹湯だ。

 立地と営業日の少なさから末期的ありさまをも覚悟していたが、こぢんまりとした脱衣場はまったくボロさを感じさせず、清潔ですっきりしている。
 ロッカーは丸籠ごと入れる大サイズ。最近こいつと遭遇する割合が高い。

 
(左)丸籠まるごと式   (右)脱衣場風景

 浴室もこぢんまりとしていて、飾り気はないが京都の銭湯的な美しさがある。
 湯船は3槽並んでいる。手前から、ややぬるい薬湯、ガツンと熱めの浅風呂、いちばん奥に深風呂。浅風呂が広くて、気泡とジェット2本が噴出している。

 
快適な浴室

 カラン・シャワーも快調だ。
 ふーむ。週3回しかやってない割には使い勝手もよく、気持ちのよいお風呂タイムを味わうことができるやないの。

 ホカホカになって風呂から上がると、大おかみが番台から車いすに移るのを息子さんらが丁寧に手助けされている。
「風呂もあちこち壊れてきてやめようかと思ってるけど、ばあさんの呆け防止のために修理して続けているんだよ」と息子さんはおっしゃる。

 この瀬戸際状況もまた、日本に昔ながらの銭湯が存在し続けている貴重な一側面だ。だがそこに流れる「愛」こそが風呂屋のプライスレスな魅力でもある。
 風呂好きのみなさん、清水湯を応援せねばウソだろう。まちの雰囲気もおもしろい。営業日に注意してぜひ行こう! 
(2014.4.7)
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今江温泉

小松市今江町7丁目205 →地図
TEL:0761-21-4126
【営業時間】06:00〜22:00
【定休日】16日


 小松駅前から1〜2時間に1本のバスに乗って「今江」で降りると、バス停真ん前にこの温泉銭湯がある。
 年季の入った面構えだが、お客の出入りがけっこうあり、この地域で親しまれているアイコン的施設のようだ。

 
(左)横から。駐車場あり   (右)2階は大広間や個室の休憩所みたい

 
(左)入口めっちゃ渋〜   (右)タタキと番台、上がりがまち

 暖簾は出ていないが、玄関の奥に男女別のナナメ入口が見えている。
 中に入ると、石鹸類のショーケースを兼ねた番台に、にこやかなおかみさんが座っている。

 脱衣場のイニシエ度は高い。木の脱衣箱やら男女仕切りの鏡やら、レトロ好きなら「ヨッ待ってました!」と声援を送りたくなる。ならへんちゅーねん。
 ひときわ目を引くのは2台のスタンディングゲーム機だ。見たことのない歴史的な逸品だが、まだ現役なんやと。

 
(左)ゲーム機稼働中!   (右)脱衣箱上下の常連桶が昔ながら度を増幅させる

 
いろいろききめがあるらしい

 浴室はえらく明るい。天井の湯気抜き部分が大きく開いているせいね。
 床はこまかなタイルばりで、その一部が補修によってパッチワーク化しており、キテル感は否めない。
 湯船の底にタイル鯉が仕込まれているのはたまに見かけるが、床タイルに仕込まれているのはここで初めて見たぞ。

 男女仕切り壁の上半分はすりガラスになっている。地方銭湯にままあるが、もしかしたら混浴時代の感覚の名残かもしれん。
 その壁に接して深浅の主湯がある。こまかな正方形タイルで縁どられたクラシカルな湯船だが、そのフチからお湯がどんどんオーバーフローしとるがな!
 源泉は深風呂の隅からドーっと投入されている。んで手前の浅風呂はすごい勢いで気泡噴出。
 ヒナビの光景に似合わぬ景気のよさにクラクラしちゃう。

 主湯に体を沈めると、しっかり熱めの柔らかな湯だ。ナカナカの本物、こいつはぬくもる〜。
 浸かりながら何気なく湯船の下のほうを見たら、男女隔壁下がイケイケになっとるぞ。これはなつかしい!

 源泉吐口の脇にプラコップが二つあるので飲んだ。いくぶん塩分を含んだまったり味だ。
 壁の掲示によると、地下600メートルくらいから50度の源泉が毎分400リッター湧き出ているらしい。「観音様の恵みであり観音様にいただいた温泉」であると書かれている。同義語反復ですよ観音様くりかえしですよ観音様。

 浴室の奥面は、右半分には溶岩が積まれていて、左に副浴槽の電気風呂がある。電気はきつめで、ここもオーバーフローしている。
 源泉かけながしの電気風呂ってレアかも…。

 カランは温泉ではなさそうだ。煙突はこの湯を沸かすためかな〜?
 出入り口右手にステンレスの水風呂があり、左手に無料乾式サウナもある。しっかり銭湯だ。

 しかしまあ正直言って、タイルにヌルつきを感じるところや、くすみが目立つところもある。メンテナンスや掃除は十分とはいえないディープ系だ。
 でもお湯はピカピカのザブザブ。この点で許してしまうのは温泉ならでは。お客も途切れることなく次々にやってくる。地元民に愛される貴重な存在なのね。

 
(左)橋の上から今江温泉   (右)橋から視線を右へ転じると美しい風景に会える

 木場潟から続く水路がすぐ横を流れ、風情も悪くない。浴室は磨けば光る。そうすれば名湯としてもっと集客できるのではないだろうか。
 だが、店主や常連客らがそれを望んでいるかどうかはわからんな…そこが銭湯世界の奥深さでもあるのよね。 
(2014.4.7)
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白山湯 

輪島市河井町4−114 →地図
TEL:0768-22-1737
【営業時間】14:30〜22:00
【定休日】月曜日
【入浴料金】大人420円


 観光化されて風情が消えつつある輪島・朝市通り。その中心部でしっかりとイニシエの趣を現代につなぐ銭湯あり。
 白く塗られた板張りの外壁、紺地に白抜きのオリジナル暖簾が、旅人の汗ばんだ心と体を直撃しやがるぜ。けっこう早い時間から開いているのが嬉しい。

 
(左)海に近い大きな交差点の角地   (右)素通り不可能なたたずまい

 暖簾をくぐって引き戸を開けると、横広タタキに木の番台。まだ若いおかみさんが座っている。
 脱衣所は思いがけず広々している。合板ロッカーなど適度に改装されているが、建物の造りは古く、高々とした天井がじつに清々しい。木質部以外は外壁同様に白く塗られており、よけいなもののないスッキリ空間だ。

 
(左)タタキと番台周辺   (右)高い天井

 
床の中央にタタミスペースあり

 それより真っ先に目が吸い込まれるのが、ロッカー横に開いた庭と縁側。いやぁー最高でっせこの開放感!

 
(左)裸の俺を撫でる緑の風   (右)庭に置かれた双子の招き猫

 浴室は全面改装で古いものはナンモナシ。奥壁に接して深浅の湯舟、どちらもバスクリン入り。浅いほうは気泡が元気よく噴出している。
 カランは左右の壁と、島カラン。立ちシャワーもある。桶はケロリン東京型。
 そっけないほどシンプル極まりないが、どこもかしこもピッカピカで、じつに気持ちよろしい。

 
きれいでピカピカ

 上がると、天井ファンの涼やかな風が出迎えてくれる。おほぉ〜っ。
 飲み物販売もあるので、なんか飲みつつ全開放の庭を眺めるべし。あまりの心地よさに、帰るのが嫌になる。

 
最高です

 番台の女性に聞くと、
「私はあとからヨメに来たからよくわからないけど、昭和初期くらいの建物と思う。それまで別々の2軒の店だったのを一つにまとめて銭湯にしたそうです」
 とのことだ。
 驚いたのは、ピッカピカ新品かと思われた浴室は、改装して10年ほど経っているらしい。毎日よほど丁寧に手入れをされているのだろう。

 浴室全面改装はレトロファンには残念だが、そのキレイさと庭の心地よさに★つきだ。ナイス銭湯。  
(2008.6.27)
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新橋湯  ≪廃業≫

2010年、廃業されたようです。
レポートは営業当時のものです。


輪島市新橋通8−2−8 →地図
TEL:0768-22-0514
【営業時間】平日15:00〜21:00
【定休日】木曜日
【入浴料金】大人420円


 輪島川の西側、新橋地区に渋銭あり。国道249号の1筋北の路地で、しっくい・板張りの古風な構えが独特のオーラを放っている。
 正面左側に2階部分がずーっと伸びているが、ナナメ横から見たらこれは壁だけで中身がなかった。和風の看板建築なのか。

 暖簾をくぐって戸を開けると、横長のタタキに古い木の番台があり、ほがらかなおかみさんがいる。
 下駄箱はなくて、靴は脱ぎっぱなし。脱衣場との間には目隠しに白いカーテンが吊るされている。

 脱衣場は典型的な田舎銭湯の郷愁空間だ。
 板張りの床、木の脱衣箱、天井から下がる3枚羽、積み上げられた丸籠、ぶら下がり健康器、そこらへんに無造作に干されているタオルや常連グッズ。いろんなポスターや飾り物も多く、竹久夢二もあり。あーもう脱力ぅ〜。
 浴室入口の足元に、竹を模したタイルが敷かれているのが珍しい。

 浴室は奥に深浅2槽のシンプルパターンで、浅いほうにジェット2連。ともに濃い緑の入浴剤が投入されている。
 井戸水・薪沸かしのやわらかいお湯だ。ほぐれるぅ〜。

 湯舟のヘリは渋い色の豆タイルで固められているが、能登半島沖地震によるものか随所にひび割れがある。湯舟側面タイルは色が激しく褪せている。深風呂の奥壁にヒッソリと鯉と金魚の造形タイルがあるが、1匹剥がれてしまっている。
 これすべて古銭湯の深き味わい也。批判は俺が許さない。

 浴室の両側にカランが並ぶが、真ん中に真四角の箱のような島カランがあるのがおもしろい。ハンドシャワーが2つ、3つ。

 あがりは飲み物販売はないが、天然水サービスあり。
 おかみさんによると昭和25年の建物とのことで、タイル類はその頃のままだ。能登地震で煙突の3分の1が壊れたらしい。

 釜場の横の倉庫には、見上げるくらいに薪が整然と積まれている。杉、アテ(アスナロ)、松などが多い。フイトンチッドの高貴な香りが充満しまくっている。
 この銭湯をほとんど一人で切り盛りされているおかみさんは、「ここは私の趣味の部屋」だとおっしゃる。毎日、材木屋から引き取る端材を電気ノコギリで切り揃え、「冬までに8段積む」のだという。
 寒い能登の冬には大量の薪が必要だ。趣味というより、やはりプロの仕事場であると感じた。

 釜場の裏には小さな畑があり、おかみさんはここで育てた野菜を女湯の赤ちゃん台に並べて販売したりしている。
 風呂釜の横には七輪が置かれていて、釜に薪をくべながら、ときには魚を焼いたりもする。

 
野菜の吊るされた釜場入口

 女手一つで、いかに風呂屋稼業を楽しむか。その極意がここにある。
 おかみさんの人柄と人生の達人ぶりに、★をつけなきゃウソでしょう。 
(2008.6.27)
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恵比寿湯  ≪廃業≫

2015年12月に廃業されました。
レポートは営業当時のものです。


珠洲市正院町正院19−45 →地図
TEL:0768-82-0402
【営業時間】14:00〜20:00頃
【定休日】月・水・金・土
【入浴料金】大人420円


 能登半島の先っぽだ。珠洲市の中心部・飯田よりさらに東の正院というところ。遠いったらありゃしない。

 正院交差点のひとつ西の筋を海へ向かうと、途中に古めかしい銭湯が現れる。
 木の香りがプンプン漂うような伝統建築。両脇の整形された樹木との組み合わせがまたイニシエ銭湯ファンの心の琴線をこれでもかとかき鳴らす。
 このオーラはもう絶対タダモノではない。

 中央の玄関付近がことに味わい深い。破風の小屋根の先端にはえべっさんの鬼瓦があり、その下にはツムラの「中将湯温泉」のイニシエ看板。
 そして何と言っても叫び声を上げずにいられないのは、正面にばしっと貼り込まれた極彩色のえべっさんタイル絵だ。能登半島沖地震で一部破損しているが、外部露出タイル絵としては尾鷲の松の湯に匹敵するインパクトかもしれん。

 暖簾をくぐると横長タタキ、渋い木の番台におかみさんが座っている。
 脱衣所もキワメテ味わい深い激渋空間だ。しっかりとした美しい折り上げ格天井、木目の美しい脱衣箱。男女仕切りの板壁、木の長椅子、どれもこれも泣ける。
 天井近くには、扇形の額縁に入れられて、またしてもえべっさんの面が飾られている。壁には日本画の色紙などが飾られている。
 古いものばかりだが、どれもよく手入れされていて、ボロイ感じがない。

 こじんまりとした浴室もまた、細かいタイル使いの渋い世界だ。
 とくに床のピンク色の美しいタイルがたまらない。多少の痛みはあるが、とにかくたまらない。じつにたまらない。
 奥壁には富士山と帆掛け舟の大きなモザイク画がある。その下部に深浅の湯舟があるが、これも細かいタイル張りで、フチに石が乗っている。浅い部分から深い部分への段差が斜面になっているのが珍しい。
 廃材で沸かされたお湯は柔らかい。ここまでの長旅の疲れをじっくりと癒そやないか。

 両壁にカランが並ぶがシャワーはない。
 男女壁にはパネルがはめ込まれている。あとで聞くと、ここは曇りガラスだったのが、地震で全部割れた。浴室入口のガラス戸も割れたらしい。

 上がりは紙パック飲み物あり。
 おかみさんによると、80年くらい前からやっているらしい。昭和前期の建物だが、最近釜を替えたので、まだしばらくは続けてくださるだろう。

 能登の銭湯でここが最も感動したかもしれん。
 週に3日しか営業していないため旅行中に立ち寄るのは難しい。しかし、この銭湯に入ることに照準を合わせて旅行の日程を組むべきだろう。それだけの価値は十分あると言わねばなるまい(注:銭湯ファンだけ)。  
(2008.6.26)

 
(左)浜辺に鳥居がある   (右)そこから内陸へのびる参道の途中に恵比寿湯がある
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湊湯 

鳳珠郡能登町字宇出津新32−1
 →地図
TEL:0768-62-0194
【営業時間】平日14:30〜22:30
【定休日】8のつく日
【入浴料金】大人400円


 鳳珠郡能登町の中心地は宇出津(うしづ)という小さな港町。ここには3軒の銭湯が元気に営業中だ。

 宇出津のヘソにあたる「宇出津新」交差点近く。賑やかな幹線道路に面して、一瞬わが目を疑うようなイニシエぎんぎんの唐破風銭湯が、平然とそこに存在している。ま、まじっすか!
 この風呂屋の周囲だけ時空が歪んでるケハイを感じる。紺地のオリジナル暖簾も渋いが、その上の、流木の屋号看板がタマランな。一部の文字はなくなっているが。

 俺は瞬間湯沸し器的に興奮の極に達しつつ、暖簾をくぐった。
 狭い玄関スペースの左右にトイレがある。そして正面には、「九谷 鈴栄堂」の銘の入った美しいタイル絵がお出迎えだ。富士山をバックに帆掛け舟の図柄。

 戸を開けてさらに侵入すると、番台におかみさんが座っている。番台と脱衣所の間には衝立が造り付けられ、中が見えないよう配慮されている。
 こじんまりした脱衣所はしっくい壁に格天井、3枚羽プロペラの伝統空間で、神棚には「千客万来」と書かれている。でもロッカーは新建材。

 裸になって浴室へ。ここもこじんまり空間だが・・・むおっ、こここれは富士山のペンキ絵ではないか! 奥壁いっぱいに男女ぶち抜きで大富士山だ。
 東京の銭湯みたいだが、東京の3絵師の作ではなさそう。年数が経ってけっこうペンキが剥がれてきているが、こんな辺鄙なところでペンキ絵に出会えるとはなあ。

 設備はそこそこ改装されている。タイルの湯舟は奥に深浅2槽。ジェットつきの深風呂は43度くらいで、浅風呂はややぬるめ。
 鉄分が多いのだろう、まったりした飴色のお湯が旅の体をじんわりほぐしてくれる。燃料は廃材とオガクズだ。
 浴室両側のカランにはシャワー完備。男女壁はびっしりと豆タイルで埋められている。

 ご主人によると、玄関及び脱衣所の建物は昭和23年、浴室部分は昭和25年に建てられた。東京の建築士が図面を取り、地元の祭りの神輿を作る大工さんが造ったそうだ。

 日本海に突き出た辺鄙な港の小さな銭湯で、唐破風とタイル絵とペンキ絵に出会うこの感動。常人にはわかるまい。
 能登よ。さすがは銭湯の故郷だ。 
(2008.06.26)
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松の湯 ≪廃業≫

廃業された模様。
(湊くん&シロヤギさん情報感謝!)
レポートは営業当時のものです。


鳳珠郡能登町字宇出津ヘ12
TEL:0768-62-1582
【営業時間】たぶん14:00〜?
【定休日】?聞き忘れ
【入浴料金】大人400円


 宇出津にもう1軒、目がクギづけになるような外観の銭湯あり。
 町役場から川を挟んで北東へ徒歩3分ほどのところに、こぎれいに舗装された一角がある。そこに激渋オーラを発散するカンロクの木造銭湯が鎮座している。

 
(左)落ち着いたまちなみの中ほど   (右)どうですかこの建物!

 
(左)板張りの側面   (右)背後のお寺の石段から、湯気抜きまで瓦屋根

 
オリジナル暖簾のコゲ茶色が最高

 暖簾をくぐって戸を開けると、番台におかみさん。けっこうお歳と思われるが、とても若々しくお元気な感じ。
 こじんまりした脱衣所は真新しくスッキリ改装されていて、古いものはあまり残っていない。飲み物の自販機まで置かれている。
 だが建物自体は伝統的なものであり、磨かれた梁や天井が見どころだ。

 
(左)脱衣所   (右)美しい格天井にモダンな照明器具

 浴室はさらに改装ピカピカ、しかも床も壁も無表情なタイル一色張り。古さや遊びは一切なく、目を引くものはとくにない。カランも最新型だ。

 
(左)脱衣所から浴室方面   (右)浴室、深浅2槽ブクブクつき

 渋い外観からは想像できないほど内部は機能性一本槍で改装されまくっており、イニシエ風情を求める者にはチョイ残念だ。
 でも新しいぶん清潔で使い勝手はよい。薪で沸かされたやわらかいお湯もまたよし。  
(2008.06.26)
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浜の湯 ≪廃業≫

廃業された模様。
(湊くん&シロヤギさん情報感謝!)
レポートは営業当時のものです。


鳳珠郡能登町小木
TEL:?
【営業時間】14:30〜20:30
【定休日】月・水・金

【入浴料金】大人420円


 合併で能登町になった旧珠洲郡内浦町に小木という漁村がある。ここに電話帳に載っていない銭湯があることをナカムラさんのHPで知り、訪ねてみた。

 小さな湾の奥に鄙びた集落がある。港の岸壁から150mほど西、自転車屋のある角の奥に板張りの古い銭湯を発見した。
 前の街灯に「田中写真館」の看板が出ている。銭湯と同一棟の角に確かに「タナカ写真」の看板を掲げた小さな入口がある。銭湯と写真館の同居は初めて見るパターンだが、今も営業してんのかな?

 暖簾のかかった玄関部分は、頭上の洋風木工細工がエライ渋い。2階部分には「太陽温泉」の看板、これは北陸でちょくちょく見かける。
 戸を開けて入ると、横長のタタキに古い番台があるが、おっちゃん(60歳くらい)は男湯の脱衣場に丸椅子を置いて腰かけている。
 下駄箱は「いろは」が書かれた骨董品、泣ける。

 使い込まれて黒光りする板張り床の脱衣所は、意外に広い。格天井で3枚羽のファンが回り、奥壁に神棚の飾られたクラシック空間だ。
 脱衣箱もこれまた古い木製のもので、番号は漢数字。フタに、内側落とし錠の小さな鍵穴あり。籐の丸籠もいくつか積まれている。
 浴室の入口部分が脱衣所側に少し突出したかたちになっており、その両脇の裾部分には小さなタイル絵がある。右は2本マストの洋風帆船、左は1枚帆の宝船。さすがは港町だ。

 浴室はそこそこ改装されている。壁は全面白タイル、湯舟は奥に深浅2槽のシンプルスタイル。床に天然石のような色合いのクラッシュタイルが派手に使われているのが珍しい。天井は中央が大きく持ち上がった東京型の2段式。
 お湯はなめらかないい湯だ。カランの水も冷たくて気持ちがよい。男女壁側のカランにシャワーが設置されている。

 上がっておっちゃんに聞くと、「わしはここのもんでないからようわからんが、たぶん戦後の建物」だという。旧内浦町には以前3軒の銭湯があったが、今はここだけだそうだ。

 ふと上を見ると、タタキと脱衣所の間の梁にツバメの巣がある。おっちゃんは玄関上部の小窓を一つ、このツバメ用にいつも開けている。
 「毎年来て子どもを育ててるよ」
 ほんわか〜。 
(2008.6.26)

 
小木港から湾口を見る
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