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【大分県別府市】の激渋銭湯 | ||||||||||||
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その他の大分県の銭湯 | ||||||||||||
竹瓦温泉 ★
3000もの泉源があるという、泣く子ものぼせる湯都・別府。そのシンボル的な伝統の市営温泉でございます。 別府駅から南東へ徒歩数分、歓楽街を抜けてたどり着く。砂湯も名物だ。 四国の道後温泉に並ぶ惚れ惚れする正調クラシック建築だが、よく見たら男湯脱衣場の窓が開けっ放しで、おやじどもの裸が丸見えだ。 スッポンポン丸出しオッケー、来たぞ湯の町べっぷサイコー! (左)感動一筋、我こそ温泉なり (右)建物左側は砂湯部分 白人ギャルと入れ違いに暖簾をくぐると右手に受付、左手に下駄箱。そして正面に広々とロビー空間が広がる。このロビーももちろん本物のイニシエ日本建築、最近の「和風テイスト」な温泉施設なんかとは空気からして根本的に違うねぇ。 なんかね、柔らかいのよね、心に。 (左)ロビーの大広間、すばらすい (右)じじいが死のうが動いてる ロビーの左側が砂湯、右側が普通浴。このクソ暑い日に砂湯に入る人はおらんようですいている。俺も普通浴へ。 男湯の暖簾をめくって脱衣場、外から見たとおり、開いた窓から表通り筒抜けの開放感だ。見せてやろうぞわが裸体。豪快に脱いでフタなしロッカーに放り込む。他に有料コインロッカーもあるあたりが観光客の多さを物語る。 風呂場は階段を下りたところにある半地下構造。脱衣所と風呂場が一つの空間内にある造りで、基本的に別府はみなこれだ。 湯舟はそこからさらに掘り込んだ半楕円形で、へりは低い。これもヒナビた温泉スタンダードだな。どれ、伝統の湯を味わわせていただきましょうかい。 ほう、くせのない湯は無色透明無味無臭、42〜43度の適温だ。 しかしまあ、お湯がどうのこうのよりも、この空間の激渋いオーラがたまらんな。とはいえお客はほとんどが観光客風情のせいもあって、その点で微妙に落ち着かないかも。 設備としては隅に水カランがあるのみ。湯舟の湯をすくって、湯舟のヘリで体を洗う。のぼせたら水をかぶって、また浸かる。イニシエの壁や天井を見上げながら、今ここにある幸せを噛みしめる。 ずーっとやっとけと言われりゃ、やっときまっせ俺は。 上がりはロビーに飲み物やアイスの自販機あり。それにしてもこのロビーのくつろぎ感、たまらんな。帰れないったら帰れない〜。(2007.8.13) 内側から玄関方面 |
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永石温泉
竹瓦温泉周辺の商店街から南へ数分の交差点に、美しく味わい深き小さな市営温泉あり。駅からだと10分弱かな。 永石と書いて「なげし」と読むそうな。 田舎風の建物は平成3年に建て替えられたものとのことだが、それにしても隣のガソリンスタンドをものともせずにこの風情。横に大きな石を置いた憩いのスペースもあって、街角のお地蔵さん的な位置取りに涙ちょちょぎれる。 (左)交差点の温泉。後ろは猿のいる高崎山 (右)なんだか手を合わせたくなる 暖簾をくぐっておばちゃんに100円払い、浴室へ。ここも脱衣スペースから5〜6段降りた半地下にこじんまりとした風呂場がある正調別府スタイルだ。 (左)美しいのです (右)澄み切った湯が呼んでいる 別府の湯はやたらと熱いと聞いていたが、くせのない湯は43度くらいで俺的適温だ。近所の人らしき先客一人があがったあとは貸し切りになった。 小さな浴室を取り囲む、すりガラスの窓。天井の意匠。すべてが芸術だ。 (左)こんな窓と天井が俺を包む (右)湯舟から脱衣箱方面を見たところ 最近はあちこちの自治体で、大金をかけて大駐車場つきの豪華温泉施設を作るのが大はやりだ。 しかし平成の世になってからも、町なかの交差点にこんなに伝統的で素朴で美しい温泉施設(しかも100円!)をさりげなく建ててしまう別府センスには、何人たりともかなわない。本物とはこういうものなのだろう。 だらだらと湯に浸かり、水を浴び、また浸かる。頭を洗って、またお湯へ・・・ここにいる限り、幸せはエンドレスに保証される。 風呂から上がると、受付のおばちゃんが玄関に水をまいてホウキがけしている。横の木陰では近所の人が立ち話。この生活感こそが別府なんだな。 玄関横の縁側がまたたまらない。 この縁側にゾッコン my love. この日はとても蒸し暑かった。交差点のナナメ向かいのコンビニでカップアイスを買い、この縁側に腰かけて食べた。(2007.8.13) |
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梅園温泉
去年別府へ行った友人が「駅周辺ではここがいちばんよかった」と言っていたので、当然俺も訪れた。 竹瓦温泉からアーケードのソルパセオ銀座へ出て右へ行き、最初の路地を左へ入る。するとこんな看板がある。 梅園通り そして少し進むと冒頭写真の、猫の抜け道みたいな激狭路地に看板が出ている。ここが梅園温泉の入口だ。 建物自体は左側のボロアパートのような2階建て。 ここでいきなりの夕立だ。あわててもぐりこむ。 入口には誰もいないが料金箱がある。100円を入れて中に入るといきなり脱衣箱、そして2段ほど下がって小さな風呂場。半地下とまではいかないが、コンクリ天井は低く、雰囲気のディープさは思い切りアンダーグラウンドだ。 だけどこの楕円形の湯舟、床タイル・・・これはイイ! おぉ〜っと声が出る 他客は地元民が3名ほど。ほどよくうめられて俺的ベストの43度くらいだが、地元民のおじさんは「熱かったら言ってよ。こっちから水が出るよ」と気安く声をかけてくれる。 あぁ、こりゃエエお湯や。隅のマスには熱湯がゴボゴボ言ってるが、木の栓で少しずつ湯舟に流れ込むよう、先客がうまく調節してくれている。 右手の壁にはむき出しのパイプが走っていて、水カランが3つある。 雨はますます強くなる。窓の外は数十センチで隣の建物の壁が迫っているが、それでも開いた窓から吹き込んでくる。 「この2階は何に使われてるんですか」 先客のおじさんに聞くと、 「以前はいろんなことに使われてたけど、今はほれ、あの通り歪んできとるけん、危ないからもう使ってないじゃろ」とおっしゃる。見ると、確かにコンクリ天井の梁が落ち込んできている。建物の耐用年数はとっくに過ぎている感じだ。 ザアーっと響く激しい雨。狭い空間に立ち込める湯気。静かに語らう地元民たち。湯舟のへりでゆっくりとヒゲを剃る俺。 もう、これ以上はない。精神的国境を越えている。 「上がるときはこの栓をね」 熱湯の出口に木の棒を差し込むことを俺に教え、先客は雨の中を出て行った。 泉質のウンチクなど、少なくともここでは関係ない。地面からお湯が湧き出てて、その湯と人がずっとともにある。それだけのこと。 もちろん、それで十分だ。(2007.8.13) ※2015年にタイルが新しく張り替えられました。 |
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春日温泉 ★
別府駅東口からほど近い春日通り。 まちなみに溶け込むような木造の建物の2階に「春日温泉」とあるが、正面はどうも自治会の事務所っぽい。 この事務所もなかなか味わい深いけど、しかしどっから入んのかな〜と思って右側建物との狭いスキマを入ってみたら・・・おや! (左)探してないとうっかり通り過ぎそう (右)なんでこんな狭いとこから・・・! こんなところに風呂の入口が隠れてた。梅園温泉と同じパターンではないか。しかもこっちは板壁だぞ! 風呂の入口の手前に小さな窓口があって、そこにお金を払う。 入口の戸を開けて中へ入ると、おぉ! (左)これはシブイ! (中)まわりこんでロッカー (右)奥から入口方面 いやーこの雰囲気はヨイ! ヨイではないか金田一くん。しかも貸切や。 んでまたこのお湯がなんともかぐわしい。温度もちょうどエエし、駅の近くでこのヒナビた異空間に瞬間移動できるこの別府マジックわしゃもう辛抱タマラン。 (左)奥にはこんな石仏が。女湯からは見えなさそう (右)夜の雰囲気がまたエエぞ! 飲んでたせいもあるかもしらんが、なんかもう脱力のあまり極楽いっちまった系の脳内アルファー波に包まれてお湯から出られへん。 駅近くのミニ温泉では梅園や大和もええが、あまりの心地よさにワシャここに★つけときたいね。とにかく別府の正月タマラン。(2012.1.1) |
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大和温泉 ★
別府には「八十八湯」という温泉めぐり観光のスタンダードコースがあり(全部まわったら「別府温泉名人」に認定される)、上に紹介した竹瓦など3ヵ所もそれに含まれている。 だが、じつはそれ以外にも、地元民のための小さな温泉がたくさんあるらしい。そういうところにも入りたいと思って、見つけたのがここ。 別府駅の西口を出て北へ徒歩4〜5分。線路の高架とナナメに交わる幹線道路沿いに小さな看板が出ている。路地の奥にあるので道路からは見えない、隠れ家的なプチ温泉だ。 でもたどり着いたらなんとまあ、愛くるしい建物じゃありませんか。玄関まわりの薄いパステルグリーンな色合いが俺のハートをナデナデしやがるぜ。 入浴料金はどこで払うのかと思ったら、向かいの建物から声がかかった。そっちの窓口で100円払う。 入口を入ると、正面にお地蔵さんが祀られている。これを見ただけで、この温泉が地域の人々にいかに大切にされているかが一目瞭然だ。 精魂込めてお世話されてます 地蔵の両サイドに男女別の階段があって、半地下スペースへ下りてゆくと脱衣場と風呂場がある典型スタイル。 と、湯舟は出ました、真ん丸だ。かわいー! (左)♪Will the circle be unbroken?・・・ (右)こんな光が窓越しに差し込む 脱衣棚も風呂場も、とてもきれいに管理されている。 先客は地元のおじさん1名。挨拶してお湯に浸かる。ほのかに漂う温泉のよき香り。あ〜、ちょうどエエあんばいや。 隅に温泉マスがあって熱湯がゴボゴボいっている。その中にある金属レバーみたいなので流れ込む量を加減して湯温を調節する仕組み。 おじさんとずっとしゃべりながら入ってたら、泡だらけになって体を洗う彼に釣られて、俺も全身を洗ってしまった。上の3軒ですでに徹底的に洗ってたから、ここは歯磨きだけにしようと思ってたのに。 おじさんによると、朝6時の開湯前には近所のお年寄りたちが玄関前に並んでいるという。そして朝風呂に浸かりながら前日食べたものや貰い物の情報を交換し、風呂から上がったら、話題に上った貰い物などのおすそ分けにまわる。 それが別府のお年寄りたちの日課なのだそうだ。 「ここは社交場なんだよ。ここに来てたらボケんけん」 別府では高齢化社会に何の不安もないのだな。すべては湧き出るお湯が解決済みだ。 おじさんとしゃべり過ぎて、予定の列車に乗り遅れた。 さらば幸せの地・別府よ、また来る日まで。 (2007.8.13) |
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薬師温泉 《閉館》
さぁー2012年のスタートいわゆる元旦の朝から風呂を探して歩いてるオバカな俺様だ。神戸からフェリーで九州に上陸してすぐに向かったのはこのイニシエ色濃厚なるレトロな公衆浴場、今年の初風呂はここでキマリだ。 (左)交通量の多い交差点でこの激渋な姿 (右)建物の角には手入れの行き届いたお地蔵さん 別府駅から北北西へ歩いて7〜8分、ヘビートラフィックな交差点にたたずむ青トタンが正月早々泣かせるぜ。 (左)横っちょの戸を開けて入る (右)別府式投げ込みロッカー さっそく戸を開けて中に入ると中央に廊下が続き、左手の受付に兄ちゃんがいる。彼に100円払って奥へ進んで突き当たり、左右に男女分かれて風呂場だよ。 ここも脱衣場と浴室が一体化したいわゆる別府スタイル、服を脱いで1〜2段下りたらもう湯船に到着だ。 熱いと覚悟してたらわりと適温43度ちょいくらい、俺のすぐ後から来た地元のジイサマと仲良く初風呂だ。やわらかくてさっぱりとしたお湯が正月早々最高なんだよね。 そのジイサマ静かな声で「今日2回目だ、夜中の2時にも入った」とおっしゃる。どうやら大晦日から元旦にかけては特別に夜通しやってるらしいんだこれがね。 ジイサマによるとこの風呂を作ったのはジイサマの父親で、四国の宇和島から移住してきたっていうんだよ。 「別府温泉の生みの親、油屋熊八も宇和島出身だ」 物静かながらもジイサマ正月早々ちょっとごきげんだ。 交差点の別世界 さぁ、あとからもう一人ジイサマ来たよ、そのジイサマつかまえて先のジイサマは「この風呂の主じゃ、毎日来とる」と言うんだけれど、あとのジイサマは「いいやこの人が主じゃ、一日3回来とる」と静かに返したね。 そんな平和な初風呂で2012年がスタートだ、みんなハッピーな1年を送ろうぜ。 (2012.1.11) |
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東蓮田温泉
別府八湯のうち南端にある浜脇温泉。 このへんはかつて遊郭でもあったのだろう、丸窓やタイル装飾のモダンな古い建物がけっこう残っているが、今ではすっかりヒナビた田舎風情だ。それがまたなんともわが心の絹毛をナデナデしやがるのぉ。 東別府駅の北西600〜700mくらい、南小学校の南東あたりの庶民的住宅地ののなかに、庶民庶民した平屋建て瓦屋根のプチ温泉登場。 このときはまだ「八十八湯温泉道」に入っていなかったのだが、めぐりん名人からの情報によると、今年11月から温泉道に加盟したらしい。 (左)浜脇の脱力ぅ〜な街角を歩いてゆく (右)ぎんぎんにアットホーム 入口には誰もおらん。賽銭箱みたいなのがあって、中にジモティー組合員の入浴券がパサパサと入っている。そこへ100円玉をボソリと入れる。 内部は浴室の横に脱衣ロッカーが並んだ別府式だが、ここ、広いやん。 脱衣箱と俺の荷物(コンビニ袋) (左)風呂場スペース、広くて明るい (右)きれいな湯舟、だが・・・ 湯舟はわりと新しいタイル張り。透明で微妙に土色がかった湯が満ちている。 ではさっそく、今日の朝風呂とまいりましょうかい。 ・・・と・・・ んぎょ、んぎょ、んぎょえーーーーー!! (あち、あち、あちちーー、と言おうと思ったが、心の準備ができていなかったためにこうなった) ハア、ハア、殺す気か。50度は軽く超えとるで。 手前に立派な流しスペースがあり、カランがついている。ホースもあるけど、えらい短いな。湯舟まで届きやしない。 水を桶に汲んで湯舟に投入したり、ホース口を絞って湯船まで水を飛ばしたりしたが、なかなか追っつかない。 女湯からはなごやかな談笑が聞こえてくる。あっちは適温なのかな。 20分くらい格闘したのち、やけくそになって無理矢理に下半身を浸けたら、ダイジナトコロがヤケドに近い状態となった。 このあと半日以上ひりひりした。 これが別府。俺の修行が足りないのだから仕方がない。 (2008.10.6) |
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東町温泉
文化財に指定されているというノスタルジックな駅舎の東別府駅、そのほぼ駅前にある年季の入り倒し系の共同浴場。 くすんだピンク壁がただもんやないオーラを放っとりますがな。 東町温泉、の文字も渋い 白く塗られた木の番台ブースがまた泣けまんがな。ここにフレンドリーなおばちゃんがいて100円払う。 「経営難につき無銭入浴禁止」との張り紙がある。コラ、払えよ100円ぐらい! (左)入ったところの番台もシブシブ (右)この手作り感が最高 そこから階段を下がって地下に脱衣場と風呂場があるパターンだが・・・むむっ、なにこれ、この奇妙な孤独風景! (左)広々浴室にミニ湯船ポツリ (右)天井も高くてとにかく広々(空間だけは) 瞬間的にSOSを打電しそうになるが、よく考えたらインド洋をさまようゴムボートちゃうやん。船は船でも湯船やん。 漂流の心配は低そうだが、湯に浸かるさいには念のために1週間分の水と食料を持っておくほうがいいだろう。 丈夫な石の船 お湯は広大な浴室隅の激熱源泉畑から少しずつ流れこんでくる。無色透明無味無臭のあっさりタイプでくせがない。熱めの湯がじわじわ体にしみこむねぇ。 それにしてもこの部屋の広さと湯船のプチさのアンバランスが方向感覚を狂わせる。日本はどっちだ! 最初は広すぎて落ち着かないと思ったが、慣れてくると不思議と解放感が満ちてきて、いつしかひとり湯船で笑いがこみ上げてくるからワカランものだ。 俺、なんか狂った? (2011.4.17) |
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四の湯温泉 ★
亀川を代表する市営浴場、町名にもなっとります。 五月の節句を前にして鯉のぼりが乱舞する公園の奥に、味わい深き平屋建て青瓦あり。 この公園ほとんどが桜の木だ。残念ながら花はほぼ終わりかけているが、もう少し早ければピンクに埋もれそう。 のどかなな〜 入り口には番台ブースがあるが、その前に椅子を出して女性が座っている。100円を払うと、「洗面器持ってます?」と聞かれ、持ってないと聞くと1つ貸してくれた。 (あとでネットで見ると「洗面器料金をとられた」といった情報があったが、俺はとられなかった。たまたまなのか徴収をやめたのかは不明) 浴室は地下にある。階段を半回転しながら下りてゆくと、けっこう広々した浴室が登場。 壁面に沿って風呂場から一段だけ高くなっており、ズラリ並んだ脱衣棚の下に靴を入れるようになっている。 おやっ? そっけない浴室が多い別府共同浴場にあって、なんだか明るいぞ。 浴室の床は赤茶色とクリーム色の細かなタイルが交互に張られ、小判型の湯舟内側は空色のタイルやおまへんか。 しかもロッカー上はほぼ全面が窓になっていて、そこからの光が浴場全体をさんさんと照らしている。 それでいて木製の男女壁から天井をはじめ全体がエエ感じに鄙びておって、これはまぎれもなく俺様ストライクな風情やがな。温泉分析表も渋い。 風格ある湯舟は真ん中で2つに仕切られ、熱い湯とややぬるい湯になっているのもよろすい。お湯はやわらかまろまろ、やさしい湯だ。 昼下がり、7〜8人の地元民で繁盛していた。 いつまでも入っていたいようなナイス湯だった。俺、竹瓦よりこっちかも。また行きたいな〜。 (2011.4.17) 側面、窓が大きくて明るい |
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谷の湯
貸間の地獄蒸し料理で飲みすぎ食いすぎの鉄輪の朝。とりあえず朝風呂でヌかねばな。 徒歩圏内に7つある共同浴場のうち、ちょと外れた川沿いにある谷の湯が渋いっちゅー話なのね。 貸間で借りた下駄カラコロゆわしながら小さな川沿いを歩いていったら、なにやら湯気に巻かれてそれらしき建物発見だ。 (左)いたるところ噴気がすごい鉄輪 (右)外壁じか書きの味わい 正面に回りこむと、半分地下に埋まったような状態でじつに味わい深い。左の家に窓口があって100円を入れるようになっている。 チャリンとゆわして階段を降りたら入り口がある。マジックで「男湯」との殴り書きがじつに味わい深い。 中に入ると脱衣棚、2段ほど下がって浴場という別府スタンダードな素朴湯だが、谷間にあるためか非常にこぢんまりとした空間だ。 (左)谷底風呂? (右)奥の筒から熱い湯が出とります 奥にカランがあって、先客のイレズミジモティ1名が体を洗っている。 その横になにやらドーム状の井戸みたいなのがあり、上に不動明王が設置されているではないか。 (左)謎のドーム (右)お不動様 井戸をのぞいたがカラッポ? イレズミジモティに「これは何ですか?」と聞くと、 「そこに井戸があったけど涸れとるよ」とのこと。 そのオヤジが出て行ったあとは貸切となった。 お湯はかなり熱めだが入れないことはない。鉄輪らしい無色透明の澄み切った湯だ。 朝っぱらから谷間のいで湯に抱かれて、不思議な空間でゆっくりとひとときを過ごす。 静か。静かね。そうだ静かだ。と独り言もほかに話題なし。 いや贅沢よの。別府というものはの。(2011.4.17) 帰り道、反対側から振り返る |
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市の原温泉 ★
別府の温泉道の中では激渋としてつとに有名だ。 でも場所はやや不便なところ。鉄輪の南東1.5kmくらいの住宅地、道路に面して農機具の物置みたいな小屋がある。 よーく見たら「市の原共同浴場」との看板が出ているが、それよりもここを有名にしているのが「おたふくわた」の看板だ。 (左)地味な看板 (右)派手な広告 もちろん番台などない。向かいのコンビニで入浴券を買うシステムになっている。って、べつに「システム」などという英語をここで使わんならん話ではないんだが。 (左)ようするに、勝手に入んなよと (右)脱衣スペース 入ったら風呂場の手前に脱衣箱がある別府スタンダード。 でその風呂場がアンタ! こ、これは・・・素晴らしい。 コンクリ湯舟に刻まれた溝、澄み切った湯、そして湯船の底には大きな石が無骨に敷かれているではないか。 求めていた風景 湯は熱いが、別府にしてはマシだ。じゅうぶん浸かれる。 隅に水道のカランがあるので、体を冷やしちゃ何度も浸かる。 窓から差し込むのどかな光と、車が行き交う世間の音。 外界とボロイ板壁1枚をへだてて、この時間も脈拍も止まりきったような別空間で、こんこんと湧き出す湯にぼんやり浸かっている俺。 はは、なにこれ。 言葉で表すとしたら、超越、しかないなぁ。 わざわざ遠くの温泉へ出かけることの意味と答えが、ここにある。(2008.10.6) |
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雲泉寺温泉
別府駅からラクテンチ方面へ行くバスに乗り、流川通りをずっと上がって朝見川を渡る手前に、マンションの影に隠れるようにしてキャワユイ温泉があるやないの。 ラクテンチのひとつ手前のバス停で降りて30秒戻り、あまりのキャワユさにしみじみと眺めちゃう。 バージニア・リー・バートン著「ちいさいおうち」そのまんま 内部も外観そのままにチャワユイ〜。 脱衣タナのある狭い脱衣場と、ついたてのような低い壁1枚はさんで数段下にニャワユイ風呂場。湯船は角の丸くなった長方形の石造りが1ヶぽんとあるのみのピャワユさね。 でもこのとき(夕方5時ごろ)は地元の人らで満員御礼状態だった。5〜6人も入れば満員御礼のビャワユさ。ヨソモノが入ってさらに窮屈にしてゴメンちゃい。 お湯は湯船の下から出てくる。無色透明、いや微妙に白いかな。 温度は44度くらい、普通なら熱いけど別府じゃ適温よね。クセのないまろやかな湯、こういうのに毎日浸かれたら人間的にミャワユくなっちゃうかも。 今度はすいてる時間帯に行こうっと。るんるーん。 (2011.4.17) |
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