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【中 国 】の 激 渋 銭 湯 | ||||||||||||
双塔浴室 (蘇州市) 金世紀浴室 (蘇州市) |
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双塔浴室(しょあんたーゆーしー)
蘇州の名所の一つ、双塔の近くの運河沿いをブラブラ歩いてたら、対岸に銭湯らしきもの発見! 日が暮れてから再び前を通ると、まだ開いていたので、ひとっぷろ浴びて帰ることにした。 (左)この波のマークがかわいい (右)夜にはネオンがいい感じ! 入ったところにフロントカウンターがあり、おやじがいる。 「うぉやおしーざお(我要洗操)」 これで「風呂に入りたいです」という意味になるだろうと思って言うと、おやじは何かをわーっと言ってくる。 伝わってないのかと思い、風呂に入りたいことをジェスチャーで示し、カネを払おうと思うが、受け取らずに何か一生懸命言っている。中国の人って、通じなくてもとにかく言葉で伝えようとするんよね〜。 しばらく押し問答ののち、靴を預けてゴムサンダルに履き替えるということをようやく理解する。ジェスチャーでやってくれたらすぐわかるのになぁ…。 靴を預けるとサンダルとロッカーキーとレシートのような紙片をくれて、2階を指さす。そうか2階で金を払うんやな。 2階へ上がると、リクライニングチェアーが並んでテレビが置かれた、サウナの仮眠室のような薄暗い空間が広がっている。 手前に番台カウンターらしきものがあるが、人はおらず。ここでカネを払うはずだと思ってキョロキョロしていると、いちばん後ろのリクライニングで寝ている女性がそのままの姿勢で何かを俺に言っている。 「ティンブトン、ハンユイ(中国語わかりません)」と言うと、そのままアッチの部屋に入れとの手の動き。 番台の上にレシート紙片が並んでいたので、そこに自分の紙片も置いて、示された部屋に入る。 そこはロッカー室だった。隅にロッカー番みたいなおっちゃんがいて、その横にタオルが積んである。まだカネ払ってないけど、後払いなんかな? もうそういうことにしとこ。 下のカウンターでもらったロッカーキーは電子式だった。こういうところは妙に進んでるなあ。 全裸になって、おっちゃんにタオルを借り、ビニールシートをくぐって浴室へ。この時点で、フロントで借りたゴムサンダルはまだ履いたままだ。 正面に立ちシャワーが4つ並び、それぞれ壁で仕切られている。そこで2人がゴムサンダルを履いたままシャワーを浴び、石鹸で体を洗っていた。 俺もシャワーを浴びよう。栓をひねると適温の湯が出る。水の栓はない。 壁にせっけん置きのくぼみがあって石鹸が置かれているので、それで頭と体も洗う。 立ちシャワーの対面に座りシャワーと椅子が二つあるが、日本式のカランは見当たらない。 シャワーの右に、飾り気のないタイル張りの部屋が広がっている。 手前に寝ころび用ベンチみたいなのが二つあり、その向こうにどっしりとした長方形のタイル張り浴槽が2つあった。 湯船のへり(またぎ)は高さ50cm幅50cmほどもあって、そこに登ってから風呂に入ることになる。湯船の外からはお湯が遠いから、くみ出してかかり湯するのはけっこう難しい。 ここでようやくゴムサンダルを脱ぎ、湯に浸かった。 湯船は一つが41度くらい、もう一つはやや熱くて42度くらい。それぞれ5〜6人が入れる大きさだ。非循環、薄緑で薄濁り。ジェットや気泡などの仕掛けは何もない。 部屋の奥のほうにサウナらしき小さな箱のような小部屋があるが、稼働していない。 湯に浸かり、シャワーを浴び、また湯に浸かり……を繰り返すうち、めっちゃ温もって熱くなってきた。 立ちシャワーの向こうにトイレが見える。尿意を催したので行くと、和式の水洗だが戸は閉まらない構造。開けたままするしかない。 そして使用後は水が流れない。仕方がないのでそのままにした。 湯船付近に戻ってハタと気づいたが、最初に湯船の前でゴムサンダルを脱いだまま、つい日本のクセでずっと裸足で歩き回っていたが、よく考えたら湯船以外ではゴムサンダルを履くのがここのスタイルなのだった。 しばらくすると脱衣番のおっちゃんがトイレのところへ来て、なんとトイレの中ではなく横の壁に向かって立ち小便をしている。 よく見るとその下の壁と床の間に小さな排水穴があいていて、それが小便穴も兼ねているようだ。 うむむ〜、さっき裸足でそのへんも歩き回ってしもたやんけ。 気休めに、もう一度足の裏だけ石鹸で洗っとこ・・・。 十分ぬくもったのでそろそろ帰ろうと思った頃、新たな客が二人ほど入ってきた。 うち大柄な男が浴槽前のベンチに仰向けに寝ると、どこからか裸の三助さんが現れ、アカスリ手袋で首まわりからこすりだした。 もう一人のじいさん客は、シャワーもかかり湯もせずにそのまま湯船に入ろうとしているようだ。 それらを横目に見ながら脱衣場へ出た。 体を拭いてもなかなか汗がひかないので、セーターや靴下は持って出た。 さっきの仮眠室みたいなとこの番台へ行くと、リクライニングで寝ているさっきのおばちゃんがまたも何かをさかんに言ってくる。 おばちゃんの横まで行って、再び「ティンブトン、ハンユイ」と告げる。すると隣で寝ていた別のおばちゃんが起きて番台のところまで来て、入るときに置いた俺のレシート紙片とロッカー鍵の番号を確認し、紙片を持って下のカウンターへ行けというようなジェスチャーをしてくれた。 どうやらこの2階番台は、紙片を置いておくだけの場所のようだ。 下のフロントに戻り、靴とサンダルを引き替えて、最後にお金を支払った。そうかいな、やっとシステムがわかったぞ。 潔癖な日本人にはやや厳しい浴室環境といえるが、やっぱり大きな風呂はぬくもるし疲れが取れるわ〜。 郷に入っては郷に従え、で楽しめる人ならOKだ。 (2016年3月) |
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金世紀浴室
世界遺産・平江歴史地区の近くでまた銭湯に出くわした。一戸建てではなく、他の店舗も並ぶビルの一角にある。 男10元、きのう入った双塔浴室(この上のレポート)の半額だ。 カウンターで靴を預けてサンダルとキーを受け取り、お金は出るとき払いのパターン。経験済みだからスムーズね。 風呂は男女ともに1階にある。入るとすぐにロッカー室で、鍵は旧式のさしこみ。 ロッカー室にはやはり三助さんらしきおっちゃんがいる。 (左)男湯入口 (右)脱衣場 タオルを借りて浴室へのビニールシートをくぐると、正面に寝ころび台が二つある。 うち一つに男がうつ伏せに寝て、三助さんが背中をマッサージ、というかパンパン叩いている。その叩く音がやたらとリズミカルで、ほとんど客の背中は打楽器と化している。 寝ころび台の左側壁のコーナー部分に立ちシャワー6つほど。石鹸、シャンプーも備え付けられている。ここでまずシャワーを浴びた。 寝ころび台の奥にトイレがある。左側にボックス式の大便器、右側にむき出しの小便器。 浴槽はその小便器のすぐ横にある。大きなのが一つだけで、湯温は42度ちかくあるが、非循環で青みがかって、やや濁っている。 湯船フチのまたぎが双塔浴室と同じく幅広い。 客は常時3〜4人、出る頃には小学生くらいの子どもも来た。 三助さんによる背中ドラムロールを聞きながら湯に浸かる。 背中叩きが終わると、三助さんは湯船すぐ横の小便器でおしっこをする。その後ろ姿を眺めながら引き続き湯に浸かる。 まあ、よくぬくもった。湯船が一つだけなのを除けば、風呂自体は双塔浴室と値段ほどの差はない。リクライニング休憩室の有無による違いなのだろう。 (2016年3月) |
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