メ シ つ き 文 化 遺 産 | ||
高知県の渋~い大衆食堂 | ||
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丸吉食堂 ★
みんなが賑やかに集うひろめ市場。その横手にひっそりと影のように、鍵型に奥まった路地がある。そこにある1軒の古い食堂。 ここへ来る目的でなければ、決して目に留まらないポジションだ。 (左)奥に見えるのがひろめ市場の壁 (右)しびれる風情 飾り気のない、それでいてどこか気品を感じさせる外観がよい。地味ながらも端正な暖簾の横に、おかずケースが外からも見える造りになっている。 目移りする~ 中へ入ると、右側にテーブル2席、左側に小あがり2卓ほどの狭い店。古くて渋くてくつろぎのオーラが充満している。 だが、外から見えていたおかずケース以外にも刺身などが入った冷蔵ケースもあって、準備されているおかずの種類と数は多い。嬉しいのぉ。 他に客おらず。 (左)冷蔵おかずケース(手前)と常温おかずケース (右)手前にテーブル、奥に小上がり おばちゃんが二人いる。あとからもう一人来た。おばちゃんなのに静か。 酒の燗をもらい、おかずいろいろ取る。鰹のアラ煮付けやイカ刺しなど。静かなる興奮。あとでカツオ刺身もきたのでそれももらう。幸せである。 (左)豊かなる光景 (右)カツオ刺身 おかずケース以外の注文メニューも気になる。中華そば400円、味噌汁100円、トンカツとか、もう全部気になる。 高知名物「ちゅうにち」400円を注文した。これはうどんだしに中華麺、つまり日本と中華の合体という意味で、関西で言うキーソバ。 細目の麺がうまし。かまぼこの柄がかわいい。 ちゅうにち400円 壁に貼られたウインクの「真夏のトレモロ」のポスターを見ながら、酒おかわりして気持ちよく酔った。 通し営業が嬉しい。賑やかなひろめ市場と対照的にしみじみ時間を過ごせる店、ぜひまた来たい。(2017.4) |
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谷岡食堂
雨のそぼ降る、寂しき須崎。人通りもほとんどなし。 駅前通りをまっすぐ南へ下り、踏切の一つ手前を右に入ると、プレハブ的な簡素な食堂がある。 表からガラス越しに見えるショーケースがあり、持ち帰り用とおぼしき透明プラケースが見えるが、食べ物は入っていない。ここはたいてい、いなり寿司などが入っていたりするが。 雨の中、自転車の中学生3人が入っていく。 物置のような建物 内部も白いテーブルを2列に並べた素朴な食堂。常連らしきおばちゃん客が一人、須崎名物の鍋焼き中華650円を食っている。 壁のメニューは中華そば類とうどん類、めし、しかなさそう。普通の中華そば550円を注文した。 (左)食堂の原型を見るようだ (右)メニューこんだけ だしは鶏ガラのみ。あっさりしている。なのに妙にうまい。とくにストレートでコシのある麺がかなりうまい。チャーシューもうまい。 シンプルだけど不足なし なんかねー、完成形やわ。わびしい雨の中、須崎のさびれた町はずれのプレハブ倉庫みたいなとこで、こんな完成形が出てくるか。 食べ物ちゅうのんは、ホンマわからんもんや。(2017年4月) |
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