県庁所在地シリーズちょっとした旅ホーム
チープ&ディープな男の旅路・県庁所在地シリーズ

長崎

---坂と港と男と女---

(2008.4.9〜10)

(その3)


←(1)竜馬の歩いた道・・・眼鏡橋から風頭山(前の前のページ)
←(2)迷い込んだ国宝の寺・・・崇福寺(前の前のページ)
←(3)失われた華僑の町・・・唐人屋敷(前のページ)
↓(4)長崎港から丸山遊郭跡へ(09.1.7)
↓(5)夜景を見に、再び風頭山に登る(09.1.7)

(4)長崎港から丸山遊郭跡へ

 唐人屋敷を出たが、交通量の多い通りを歩くのは嫌なので、狭い石畳階段を上がったり下がったりしながら斜面の住宅地を抜けていった。
 活水女子大の裏を通りすぎると、こぎれいな石畳の坂道に出た。このときはわからなかったが、これがオランダ坂だったようだ。でも石畳は新しい。
 坂をどんどん下ってゆくと、洋風と和風の素敵な建物が交互に現れた。さらに下ると古い石畳の残るオランダ坂の麓に出て、やがて孔子廟の前に出た。

 
(左)あとで気づいたオランダ坂の一部   (右)眺めの良い洋館(店舗になっている)と下の日本家屋の対比がおもしろい

 
(左)こちらは古い石畳のオランダ坂   (右)孔子廟の横の道

 孔子廟に入りたいと思ったけど、閉館時刻まで間がないのでやめといた。入館料をとるし。
 そこから大浦海岸通の電車道に出た。すぐ前に港があった。
 港の桟橋はのんびりと散歩ができるように整備されている。

 
(左)桟橋からグラバー園方面を望む   (右)対岸は造船所

 しばらく海を見ながらボーッとしてから、市の中心部方面へ戻ることにした。思案橋の近くのビジホをとってある。
 電車道の1筋山側の道を歩いて行ったら、なかなか感じの良い道だ。

 
(左)フト振り返るとヨーロッパふうのまちなみ・・・   (右)何度も振り返ってしまう。電柱がないんだな

 広馬場通りの前を過ぎ、路地を抜けてもう1本山側の道へ。
 籠町、船大工町のあたりに来ると雰囲気は一変し、いきなりフーゾクまじりのケバい歓楽街になる。でも狭い坂の路地奥に地蔵の祠がひっそり隠れていたりして、それなりの歴史と風情も感じられる。

 小さな公園の脇にしゃれた交番がある。丸山町交番・・・そうか、このあたりが江戸期に日本三大遊郭の一つといわれた丸山町なんだな。竜馬も遊んだっちゅう。
 公園の奥の坂道を登ってゆくと、旧遊郭と思しき唐破風の建物がポツンと残っていたりする。

 
(左)すてきな丸山町交番   (右)公園奥の坂道を登って行くと・・・

 
(左)出ました山頭温泉、あとで入りに来ようっと   (右)その東側の路地にある曲がりくねった階段道

 この坂の上のほうに山頭温泉という銭湯がある。うーむ、唐人屋敷にあった銭湯も捨てがたいが、こっちのほうに強く魅かれたので、今夜の風呂はここにしよう。
 ちなみにあとで知ったことだが、山頭(やまがしら)というのは、丸山遊郭が昔「やま」と呼ばれていて、その頭のほう(坂の上)を山頭と呼んだことから来ているらしい。

 それにしてもこのあたり、細い路地が縦横に密集していて歩き回るとおもしろそう。軽く一回りしたが、もう日が暮れつつあるし腹も減ったので、次回の楽しみにおいといて、とりあえず宿にチェックインしておくことにした。


(5)夜景を見に、再び風頭山に登る

 思案橋近くの宿に荷物を置き、さっそく山頭温泉へ舞い戻って風呂に入った(くわしくはこちら)。
 そのあと思案橋近辺を少しうろつき、思案橋横丁の居酒屋で地魚などを食った。

 
(左)夜の丸山町交番   (右)船大工町界隈

 
(左)いこかもどろか思案橋   (右)思案橋横丁

 腹がふくれると、酔いも手伝って、せっかくだから長崎の夜景を見に行こうかなという気分になった。時刻はもう10時半ごろになってるけど。
 コンビニでさらにビールとつまみを買い、寺町通りへ。途中から、まっすぐ登ってゆく坂道を見つけた。坂の両側はすべて墓場だ。

 カメラは街灯に反応するけど、じつはすごく暗い

 さすがにちょっと怖いので、小走りに近いスピードで登っていった。
 でも酔っ払っているので、すぐに息が切れた。途中にあった寺の本堂の前に、見事に咲いている桜があったので、しばらくそこで夜桜を見物してから、続きを登る。

 やがて墓地の中の道は細くなり、右へカーブしていったと思ったら、昼間下りてくるときに崇福寺へ下りたのとの分かれ道のところへ出た。ここから先はもうわかるぞ。

 風頭山頂についたらもう11時をまわっていた。
 展望台に腰を据え、ビールを開けて、夜景を眺めながら一人で宴会だ。


眼下に広がる夜景を眺めつつ

 湾口(写真左)に青い光の連なった斜張橋が見える。湾奥の市街中心部には大きな光がまとまり、右手の山腹部には小さな光が、まるでクリスマスの飾りつけのように散りばめられている。
 風は少し肌寒いけど、おだやかな、いい夜だ。

 誰もいない展望台で機嫌よく飲んでいたら、若いカップルがやってきた。
 俺の真正面で、2人で並んで夜景を見ている後姿があまりに絵になっていたので、声をかけて写真を撮らせてもらった(冒頭写真)。
 ハタチ過ぎの、ハンサムな青年とかわいこちゃんである。彼氏は地元の医学生、彼女は福岡在住で、遠距離恋愛が始まったばかり。なんでそんなことを知っているかというと、それから30分近く、二人が知り合ったきっかけから現在に至るまでの恋愛ストーリーを根掘り葉掘り聞き出したからだ。

 どう考えてもお邪魔虫だったはずだが、妙にきゃあきゃあと盛り上がり、彼女にねだられて3人で写真におさまったりした。
 彼氏に「小児科か僻地医療をやるように」と言うと、
 「えっ、どうしてですか。じつはその二つに関心があるんです。いま考えているところです」とのことだった。でも都会的な彼女は僻地に暮らすのは無理っぽいなぁ。
 「どう、離島にまでついて行ける?」と聞くと、
 「はい。壱岐の出身なので」だってさ・・・どうぞご勝手に。

 老眼極貧クソオヤジの一人旅ナイトはこうして更けてゆくのであった。

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 翌朝は早く起きて、雲仙方面へのバスに乗った。
 長崎の町はまだまだ歩き足りない。そういや大浦天主堂もグラバー園も原爆公園も行ってないや。周辺にも見所はたくさんありそうだし、近いうちにまた来ることにしよう。

 赤線が歩いたルート
おしまい。最後までありがとさん! (09.1.7)
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